Two types of fracture patterns in pediatric lateral condylar avulsion fractures

上腕骨外側顆裂離骨折(LCAF)は小児肘TRASH病変の一つとされている.初診時単純X線にて上腕骨外側顆に裂離骨片が存在し,手術所見または長期経過観察から骨片の形状が明らかになった7症例について,その骨折型を検討した.性別は男児5例,女児2例,受診時年齢は9-15歳であった.受傷直後に受診したものが4例,受診遅延例が3例あった.骨片が外側顆のみであったもの4例,外側上顆を含むもの3例であった.受診遅延例のうち骨片が外側顆のみの2例は変形治癒による伸展制限を呈し,外側上顆を含む1例では偽関節となって肘関節後外側回旋不安定性(PLRI)による橈骨頭亜脱臼を呈していた.LCAFには外側顆のみの骨折と...

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Published inJournal of Japan Elbow Society Vol. 31; no. 2; pp. 30 - 34
Main Authors Hidaka Noriaki, Suzuki Keisuke, Hosomi Ryo, Nakagawa Keisuke, Shintani Kosuke
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本肘関節学会 2024
Japan Elbow Society
Subjects
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ISSN1349-7324
2434-2262
DOI10.24810/jelbow.31.2_30

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Summary:上腕骨外側顆裂離骨折(LCAF)は小児肘TRASH病変の一つとされている.初診時単純X線にて上腕骨外側顆に裂離骨片が存在し,手術所見または長期経過観察から骨片の形状が明らかになった7症例について,その骨折型を検討した.性別は男児5例,女児2例,受診時年齢は9-15歳であった.受傷直後に受診したものが4例,受診遅延例が3例あった.骨片が外側顆のみであったもの4例,外側上顆を含むもの3例であった.受診遅延例のうち骨片が外側顆のみの2例は変形治癒による伸展制限を呈し,外側上顆を含む1例では偽関節となって肘関節後外側回旋不安定性(PLRI)による橈骨頭亜脱臼を呈していた.LCAFには外側顆のみの骨折と外側上顆を含む骨折が存在し,前者は変形治癒となって伸展制限を呈することがあり,後者は偽関節となってPLRIを呈することがある.いずれもTRASH病変として扱い,十分な注意を払って治療すべきである.
ISSN:1349-7324
2434-2262
DOI:10.24810/jelbow.31.2_30