巻頭言 地域医療構想と地域包括ケアシステム (病院を取り巻く変化)

2025年まで7年を割り, 高齢化のピークを迎えつつある. 社会保障費の一人あたりの負担はかつてのお神輿型から現在の騎馬戦型になり, さらに2060年には肩車型の負担の構造になると推計されている. この変化への対応は急務であり, 医療費の急激な増大にも歯止めをかけなければならない. 地域での医療体制を根本的に見直し, それぞれの地域の将来にあった適切な医療体制の構築を目指していくための, 地域医療構想の会議が全国一斉に行なわれた. 各地域の人口の変化に沿った適切な病床数と, その機能の整備が議論され, 地域での審議会はそれを受け, 病床を決定していくこととなる. 今までの各地域での医療審議会は...

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Published in人間ドック Vol. 33; no. 1; pp. 5 - 6
Main Author 土屋敦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本人間ドック学会 2018
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ISSN1880-1021

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Summary:2025年まで7年を割り, 高齢化のピークを迎えつつある. 社会保障費の一人あたりの負担はかつてのお神輿型から現在の騎馬戦型になり, さらに2060年には肩車型の負担の構造になると推計されている. この変化への対応は急務であり, 医療費の急激な増大にも歯止めをかけなければならない. 地域での医療体制を根本的に見直し, それぞれの地域の将来にあった適切な医療体制の構築を目指していくための, 地域医療構想の会議が全国一斉に行なわれた. 各地域の人口の変化に沿った適切な病床数と, その機能の整備が議論され, 地域での審議会はそれを受け, 病床を決定していくこととなる. 今までの各地域での医療審議会は, 医療現場の実情を良く知らない有識者で構成され, 確たる指標もないまま, 増病床等の認可等が行なわれてきた傾向がある.
ISSN:1880-1021