3. スポーツ医学と多職種連携

「●はじめに」スポーツ運動医学の領域は多岐にわたるため, 特定の職種や専門領域にとらわれない幅広い知識と経験が必要である. しかし, 医学部学生がスポーツ運動医学を専門とするキャリアを目指す場合, 卒前教育において体系的かつ広範囲な視点で学ぶ機会は限られている. また, 卒後教育においても, 資格制度や更新を中心としたリカレント教育に依存しているのが現状である. 本講演では, 以下3つの点について概説した. (1)今, スポーツ現場で求められているスポーツ運動医学 (2)医学部におけるスポーツ運動医学教育の課題 (3)我々が実践する, 多職種によるスポーツ運動医学の臨床・研究・教育 「●1....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本臨床スポーツ医学会誌 Vol. 33; no. 2; pp. 240 - 242
Main Authors 高澤祐治, 深尾宏祐, 塩田有規, 小松孝行, 染谷由希, 井澤秀典, 室伏由佳, 窪田敦之, 野津将時郎, 内野小百合, 塩澤淳, 山口達也, 青柳壮志, 長尾雅史
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床スポーツ医学会 30.04.2025
Online AccessGet full text
ISSN1346-4159

Cover

More Information
Summary:「●はじめに」スポーツ運動医学の領域は多岐にわたるため, 特定の職種や専門領域にとらわれない幅広い知識と経験が必要である. しかし, 医学部学生がスポーツ運動医学を専門とするキャリアを目指す場合, 卒前教育において体系的かつ広範囲な視点で学ぶ機会は限られている. また, 卒後教育においても, 資格制度や更新を中心としたリカレント教育に依存しているのが現状である. 本講演では, 以下3つの点について概説した. (1)今, スポーツ現場で求められているスポーツ運動医学 (2)医学部におけるスポーツ運動医学教育の課題 (3)我々が実践する, 多職種によるスポーツ運動医学の臨床・研究・教育 「●1. 今, スポーツ現場で求められているスポーツ運動医学」スポーツ現場における医療サポートは, 医療機関での診断や治療を中心とする, いわゆる『ホスピタルサポート』とは異なる. スポーツ現場では, さまざまな緊急事態に対し, 医師, 看護師, 救命士, 理学療法士(PT), アスレティックトレーナー(AT)などの有資格者が多職種で連携し, 迅速かつ適切な対応を行うことが求められる.
ISSN:1346-4159