11. 術後10年を経て, 対側乳房転移をおこしたと考えられるTriple negative高度進行授乳期乳癌の1例
【症例】40歳, 女性【臨床経過】30歳時, 分娩後11ヵ月目の授乳中に右乳房腫瘤に気づき, 当院でT2N2M0のStage IIIa右乳癌の臨床診断のもとに拡大乳切(Ps)施行, 充実腺管癌, n2(24/29), ER(-)と診断された. 術後PsとScに照射治療とCEF 3クールを施行し, 補助治療としてLH-RHaとUFTを10年間継続して行いdisease freeと判定されていた. 平成20年12月, 右乳癌術後10年7ヵ月目に左乳房胸壁の固定性隆起を訴え来院, 針生検で乳癌と診断しタキソールの術前化学療法で可動性を得てから左拡大乳切(Ps)施行した. 組織学的に充実腺管癌でER(...
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| Published in | THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 60; no. 1; p. 82 |
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| Main Authors | , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
北関東医学会
2010
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| Online Access | Get full text |
| ISSN | 1343-2826 |
Cover
| Summary: | 【症例】40歳, 女性【臨床経過】30歳時, 分娩後11ヵ月目の授乳中に右乳房腫瘤に気づき, 当院でT2N2M0のStage IIIa右乳癌の臨床診断のもとに拡大乳切(Ps)施行, 充実腺管癌, n2(24/29), ER(-)と診断された. 術後PsとScに照射治療とCEF 3クールを施行し, 補助治療としてLH-RHaとUFTを10年間継続して行いdisease freeと判定されていた. 平成20年12月, 右乳癌術後10年7ヵ月目に左乳房胸壁の固定性隆起を訴え来院, 針生検で乳癌と診断しタキソールの術前化学療法で可動性を得てから左拡大乳切(Ps)施行した. 組織学的に充実腺管癌でER(-)PgR(-)HER2(-)でTriple negativeの診断であった. 前回の乳癌も再検したところTriple negativeであり, 類似の組織像を呈し, 左に乳管内成分が認められないことより右乳癌の左乳房転移が強く疑われた. 当院で治療した妊娠授乳期乳癌全3症例の転帰についても検討したので報告する. |
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| ISSN: | 1343-2826 |