シーティングシステムの実際

重度身体障害児・者に対するseating systemの開発は近年めざましい発展を遂げてきた. しかし, 従来の補装具の公的給付は「座位保持椅子」として認められてはいたが, 低価格であったため, われわれ処方者のみならず, 家族, 製作業者など関係者は現実の製作価格と補装具価格とのギャップに悩まされることが多かった. 平成元年度より「座位保持装置(モジュラー)」と名称を改め, reasonableな価格体系にて認められたことは喜ばしく思われる. 今回の研修会では, 座位保持装置交付基準の概要を説明し, 最近のシーティングシステムの傾向, われわれの製作してきた座位保持椅子の紹介, また脳障害児...

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Published inリハビリテーション医学 Vol. 28; no. 4; pp. 286 - 288
Main Author 松本茂男
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本リハビリテーション医学会 1991
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ISSN0034-351X

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Summary:重度身体障害児・者に対するseating systemの開発は近年めざましい発展を遂げてきた. しかし, 従来の補装具の公的給付は「座位保持椅子」として認められてはいたが, 低価格であったため, われわれ処方者のみならず, 家族, 製作業者など関係者は現実の製作価格と補装具価格とのギャップに悩まされることが多かった. 平成元年度より「座位保持装置(モジュラー)」と名称を改め, reasonableな価格体系にて認められたことは喜ばしく思われる. 今回の研修会では, 座位保持装置交付基準の概要を説明し, 最近のシーティングシステムの傾向, われわれの製作してきた座位保持椅子の紹介, また脳障害児のための座位保持装置に対する基本的な考え方を述べたい. 座位保持の能力 脳性麻痺の座位保持の能力についてHoffer1)は3型に分類している.
ISSN:0034-351X