P304 京阪地方における大気中フッ素テロマー類の測定

【背景】有機フッ素化合物であるペルフルオロオクタン酸(PFOA)は, 生体試料中から検出される残留性有機汚染物質である. PFOAは不揮発性であるため, 遠隔地への拡散は, 発生源から放出された揮発性前駆体であるフッ素テロマー類(FTOHs)が関与していると推測されている. そこで本研究では, PFOAの前駆物質であると考えられているFTOHsの測定方法を確立し, ヒトの血清中でPFOAが高い値を示す京阪地方で, FTOHsを測定することにより, 有機フッ素化合物による汚染の由来と発生源を明らかにすることを目的とした. 【方法】測定対象物質を, ペルフルオロヘキシルエチルアルコール6:2FTO...

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Published in日本衛生学雑誌 Vol. 62; no. 2; p. 586
Main Authors 大野佐代子, 松原英理子, 原田浩二, 浅川明弘, 高木総吉, 井上佳代子, 小泉昭夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本衛生学会 2007
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ISSN0021-5082

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Summary:【背景】有機フッ素化合物であるペルフルオロオクタン酸(PFOA)は, 生体試料中から検出される残留性有機汚染物質である. PFOAは不揮発性であるため, 遠隔地への拡散は, 発生源から放出された揮発性前駆体であるフッ素テロマー類(FTOHs)が関与していると推測されている. そこで本研究では, PFOAの前駆物質であると考えられているFTOHsの測定方法を確立し, ヒトの血清中でPFOAが高い値を示す京阪地方で, FTOHsを測定することにより, 有機フッ素化合物による汚染の由来と発生源を明らかにすることを目的とした. 【方法】測定対象物質を, ペルフルオロヘキシルエチルアルコール6:2FTOH, ペルフルオロオクチルエチルアルコール8:2FTOH, ペルフルオロデシルエチルアルコール10:2FTOH, アクリル酸ペルフルオロオクチルエチル8:2FTOAcr, メタクリル酸ペルフルオロオクチルエチル8:2FTOMethacrとした.
ISSN:0021-5082