G06. 超高磁場MRI装置を用いた両側顎関節同時撮像
【目的】3.0tesla(T)超高磁場MRI装置は1.5T-MRI装置に比較してSN比で2倍の性能があるとされているが顎関節に応用した研究報告は少ない. そこで3.0T-MRIに対応した両側顎関節の同時撮像が可能な独自のコイルユニットを試作しその有用性について検討した. 方法:4名の被験者における8顎関節を撮像対象とした. 3.0-MRI装置はSigna3.0T VH/iを, 受信用コイルとして今回試作した2個のサーフェスコイルがフォルダーに装着されたコイルユニットを用いた. 画質を優先した下顎安静位での撮像, および動態検査を想定した下顎安静位, 中間開口位, 最大開口位の3顎位の撮像に適し...
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| Published in | 歯科放射線 Vol. 45; no. 4; p. 195 |
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| Main Authors | , , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本歯科放射線学会
2005
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| ISSN | 0389-9705 |
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| Summary: | 【目的】3.0tesla(T)超高磁場MRI装置は1.5T-MRI装置に比較してSN比で2倍の性能があるとされているが顎関節に応用した研究報告は少ない. そこで3.0T-MRIに対応した両側顎関節の同時撮像が可能な独自のコイルユニットを試作しその有用性について検討した. 方法:4名の被験者における8顎関節を撮像対象とした. 3.0-MRI装置はSigna3.0T VH/iを, 受信用コイルとして今回試作した2個のサーフェスコイルがフォルダーに装着されたコイルユニットを用いた. 画質を優先した下顎安静位での撮像, および動態検査を想定した下顎安静位, 中間開口位, 最大開口位の3顎位の撮像に適したシーケンスを検討した. また, 同一被験者の撮像を1.5T装置であるSigna Horizonを用いて行い両者の画像を比較した. 【結果】(1)画質を優先した下顎安静位での撮像以下のシーケンスが妥当であると考えた(Field of view(FOV):8×8cm, TR/TE:2280/15msec., Slice thickness(Thick.):4.0mm, Slice interval(Int.):1.5mm, Matrix:512×416, Band width(BW):31.2kHz, Number of excitation(NEX):4, Echo train length(ETL):12, Scan time(Time):320sec). また同一の条件により1.5T-MRI装置で撮像し得られた画像と比較したところ, 3.0T-MRI装置の方が下顎頭皮質骨, 関節円板, 後部結合組織の描出能が優れていた. (2)動態検査を想定した撮像 動態検査に適すると思われるシーケンスは以下の通りであった(FOV:14×14cm, TR/TE:2260/9.9msec. , Thick. :3.0mm, Int. :1.0mm, Matrix:265×224, BW:31.2kHz, NEX:1, ETL:12, Time:36sec). この条件で撮像することで1.5T-MRI装置のほぼ半分の撮像時間で同等の画像が得られた. 【結論】3.0T-MRI装置と両側同時撮像が可能なコイルユニットからなる本システムは, 顎関節の形態の精査, ならびに顎運動の分析について有用であることが示唆された. |
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| ISSN: | 0389-9705 |