肺癌の再発腫瘍による食道狭窄に対して人工食道を挿入した1例

症例は65歳男性で, 右上幹原発の腺癌にて全身化学療法, 放射線療法を施行8ヵ月後, 肺門および縦隔リンパ節の腫大により右上肺野の無気肺をきたし, 再入院となった. 縦隔に追加照射後, 無気肺は改善したが, 腫大リンパ節の圧迫により食道狭窄をきたし, Balloon Dilationによる拡張を試みたが, 改善がみられないため人工食道を留置した. Dysphagiaは改善したが, 13日後, 気道閉塞により死亡した. 剖検では人工食道挿入部と左主気管支との間に瘻孔を形成していた....

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Published in気管支学 Vol. 15; no. 6; p. 601
Main Authors 酒井英郎, 中村徹, 冨田優, 遠藤正浩, 岡本欣晃, 楠本昌彦, 糸氏英一郎, 北垣一, 足立秀治, 河野通雄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本気管支学会 1993
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ISSN0287-2137

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Summary:症例は65歳男性で, 右上幹原発の腺癌にて全身化学療法, 放射線療法を施行8ヵ月後, 肺門および縦隔リンパ節の腫大により右上肺野の無気肺をきたし, 再入院となった. 縦隔に追加照射後, 無気肺は改善したが, 腫大リンパ節の圧迫により食道狭窄をきたし, Balloon Dilationによる拡張を試みたが, 改善がみられないため人工食道を留置した. Dysphagiaは改善したが, 13日後, 気道閉塞により死亡した. 剖検では人工食道挿入部と左主気管支との間に瘻孔を形成していた.
ISSN:0287-2137