3D-CT Bronchoscopyの試み
ヘリカルCTが近年注目されているが, その特徴は短時間に体軸方向に連続性の良い画像が得られる点とその連続dataを生かした3次元画像(3D)が得られる事にある. そこでヘリカルCTを用いた3D-CT bronchoscopyの有用性につき検討した. 対象は病変がいずれも2次気管支までに認められた4例の肺癌症例(扁平上皮癌2,腺癌1,小細胞癌1)であり, 病変部をX-force(東芝製)によりスライス厚2mm, 寝台移動速度2mm/1.5sec. にて撮影の後, 1mmのボクセル作成を行い3Dを作成し内視画像を得た. いずれの症例も気管支粘膜面の変化は気管支鏡の所見とほぼ一致したが, 壁肥厚や表...
Saved in:
Published in | 気管支学 Vol. 15; no. 5; p. 495 |
---|---|
Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本気管支学会
1993
|
Online Access | Get full text |
ISSN | 0287-2137 |
Cover
Summary: | ヘリカルCTが近年注目されているが, その特徴は短時間に体軸方向に連続性の良い画像が得られる点とその連続dataを生かした3次元画像(3D)が得られる事にある. そこでヘリカルCTを用いた3D-CT bronchoscopyの有用性につき検討した. 対象は病変がいずれも2次気管支までに認められた4例の肺癌症例(扁平上皮癌2,腺癌1,小細胞癌1)であり, 病変部をX-force(東芝製)によりスライス厚2mm, 寝台移動速度2mm/1.5sec. にて撮影の後, 1mmのボクセル作成を行い3Dを作成し内視画像を得た. いずれの症例も気管支粘膜面の変化は気管支鏡の所見とほぼ一致したが, 壁肥厚や表層浸潤等の所見は不明瞭で今後病理所見等との対比が必要と考えられた. しかし3D作成の際に重要な境界強調像という点では気管支は内腔と粘膜面とのCT値較差が十分に大きく非常に適していると考えられ, 今後follow-up内視鏡や気管支形成術などへの応用が期待される. |
---|---|
ISSN: | 0287-2137 |