3. 経強膜半導体レーザーによる難治性緑内障治療

〔目的〕血管新生緑内障など難治性緑内障の眼圧コントロール不良症例に, 半導体レーザーを用いた経強膜毛様体光凝固術を施行し, 視力, 眼圧, 合併症をレトロスペクティブに検討した. 〔対象および方法〕対象は平成6年5月より平成14年4月までに当院にて経強膜半導体レーザーを施行した91例98眼である. 病型は, 血管新生緑内障72眼, 続発性緑内障25眼, 先天緑内障1眼であった. 〔結果〕術前平均眼圧は44.6mmHg, 各眼最終観察時の平均眼圧は16.3mmHgと低下した. 視力は87眼中, 7眼が改善, 25眼が悪化, 55眼が不変であった. 合併症に関しては4mmHg以下の低眼圧が7例にみ...

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Published in日本レーザー医学会誌 Vol. 23; no. 3; p. 101
Main Authors 金沢匡高, 森雅子, 堀尾直市, 寺崎浩子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本レーザー医学会 2002
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ISSN0288-6200

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Summary:〔目的〕血管新生緑内障など難治性緑内障の眼圧コントロール不良症例に, 半導体レーザーを用いた経強膜毛様体光凝固術を施行し, 視力, 眼圧, 合併症をレトロスペクティブに検討した. 〔対象および方法〕対象は平成6年5月より平成14年4月までに当院にて経強膜半導体レーザーを施行した91例98眼である. 病型は, 血管新生緑内障72眼, 続発性緑内障25眼, 先天緑内障1眼であった. 〔結果〕術前平均眼圧は44.6mmHg, 各眼最終観察時の平均眼圧は16.3mmHgと低下した. 視力は87眼中, 7眼が改善, 25眼が悪化, 55眼が不変であった. 合併症に関しては4mmHg以下の低眼圧が7例にみられた. 〔結論〕難治性緑内障に対し最終的な方法と考えられている毛様体光凝固術は比較的長期に観察しても重篤な合併症は少なく, 眼圧コントロールに有効である.
ISSN:0288-6200