7. 時間外の輸血検査体制に関する検討
【はじめに】当院では, 夜間や休日は当直者1名で生化学・血液・細菌・輸血検査を担当しているが, 約3週間に1回の当直では, 輸血検査業務に慣れない技師がほとんどである. 当院は三次救急病院であり, 検査歴のない患者への緊急輸血も頻繁にある. 今回我々は, このような状況でも時間内と同様に安全な血液製剤を供給できるよう, 時間外の輸血検査体制について検討した. 【機器・システム】血液型および不規則抗体検査は, オートビューInnova(オーソ)で測定した. コンピュータシステムは, BLADライブラリ(富士通)を使用した. 【方法】患者の血液型はシステムに2回同一の結果が登録されたときに確定とし...
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| Published in | 日本輸血細胞治療学会誌 Vol. 57; no. 6; p. 508 |
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| Main Authors | , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本輸血・細胞治療学会
2011
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| ISSN | 1881-3011 |
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| Summary: | 【はじめに】当院では, 夜間や休日は当直者1名で生化学・血液・細菌・輸血検査を担当しているが, 約3週間に1回の当直では, 輸血検査業務に慣れない技師がほとんどである. 当院は三次救急病院であり, 検査歴のない患者への緊急輸血も頻繁にある. 今回我々は, このような状況でも時間内と同様に安全な血液製剤を供給できるよう, 時間外の輸血検査体制について検討した. 【機器・システム】血液型および不規則抗体検査は, オートビューInnova(オーソ)で測定した. コンピュータシステムは, BLADライブラリ(富士通)を使用した. 【方法】患者の血液型はシステムに2回同一の結果が登録されたときに確定とし, 血液型未検査および未確定の状態では, 赤血球製剤はO型, 血漿製剤はAB型を使用することとした. 血液型確定, 不規則抗体陰性の場合はコンピュータクロスマッチにより製剤を支給した. 不規則抗体が陽性になった場合は, 輸血担当技師が同定検査を行ったが, 待てない場合は試験管法によるクロスマッチで適合血を支給した. 【結果】平成23年1月から6月の期間に2839件の輸血オーダーがあり, そのうち463件(約16%)が休日のオーダーであったが, 異型輸血などのトラブルは起きなかった. コンピュータクロスマッチを行うことによって, 迅速に大量輸血に対応することができ, 当直者の負担も軽減された. 【問題点】当直者から輸血担当技師への問い合わせは, 機械やシステムに関することがほとんどであり, 個人の習熟度に合わせたトレーニングが必要である. |
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| ISSN: | 1881-3011 |