7.輸血副作用報告システムの改善とその効果
血液製剤申込書変更時に輸血副作用欄の改善と使用済み血液製剤の副作用のチェックを義務化したので, 現状とその効果を報告する. 【対象, 方法】副作用欄改善前(平成11年4月1日から平成15年2月5日の約4年10ヶ月)と改善後(平成15年2月6日から平成15年7月5日の5ヶ月)の輸血数と副作用報告数を比較検討した. 副作用欄改善は, 副作用の有無の他, 予め記載された具体的症状をチェックする方法に変更した. また記載が不備の場合は一度返却し再提出させ, 報告を義務化するシステムとした. 【結果, 考察】改善前の輸血数は34,780袋(MAP15,480袋, FFP10,041袋, PC9,167袋...
Saved in:
| Published in | 日本輸血学会雑誌 Vol. 49; no. 6; p. 774 |
|---|---|
| Main Authors | , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本輸血学会
2003
|
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0546-1448 |
Cover
| Summary: | 血液製剤申込書変更時に輸血副作用欄の改善と使用済み血液製剤の副作用のチェックを義務化したので, 現状とその効果を報告する. 【対象, 方法】副作用欄改善前(平成11年4月1日から平成15年2月5日の約4年10ヶ月)と改善後(平成15年2月6日から平成15年7月5日の5ヶ月)の輸血数と副作用報告数を比較検討した. 副作用欄改善は, 副作用の有無の他, 予め記載された具体的症状をチェックする方法に変更した. また記載が不備の場合は一度返却し再提出させ, 報告を義務化するシステムとした. 【結果, 考察】改善前の輸血数は34,780袋(MAP15,480袋, FFP10,041袋, PC9,167袋, その他92袋)で, 報告された副作用は35件(32人)であった. 改善後の輸血数は3,288袋(MAP1,513袋, FFP916袋, PC854袋, その他5袋)で, 副作用は93件(44人)と著明に増加した. 副作用の主な内訳は, 改善前は蕁麻疹7件, ショック5件, 発熱, 悪寒4件で, 改善後は蕁麻疹68件, 発熱, 悪寒21件, 呼吸困難2件で改善前後とも蕁麻疹の報告が多かった. 製剤別ではPC, FFPで蕁麻疹, MAPで発熱, 悪寒が多く認められた. また副作用頻度はPCが高かったが, 同じ患者での反復報告も多かった. |
|---|---|
| ISSN: | 0546-1448 |