臨床で学術活動をどのように推進・実践するか - 急性期での臨床学術活動
日常診療における臨床的疑問は, 質の高い臨床研究を参照し, 対象者の特性に応じた臨床判断を行うことが求められている. しかし, 理学療法分野において臨床判断の指標となる科学的根拠に乏しい場合が少なくなく, 今後のさらなる学術活動の発展が求められている. 本稿は急性期病院での学術活動の課題に焦点をあて, いくつかの提言をしたい. 急性期病院における学術活動推進の課題には, 以下の点が挙げられる. 1. 在院日数の短縮に伴い理学療法介入効果を十分示すことが困難. 2. 病態の急速な改善や悪化などが生じやすく, 理学療法以外の治療効果が大きい. 3. 発症早期では患者や家族自身の受け入れができておら...
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Published in | 理学療法学 Vol. 44; no. suppl-3; pp. 13 - 14 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本理学療法士協会
20.10.2017
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Online Access | Get full text |
ISSN | 0289-3770 |
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Summary: | 日常診療における臨床的疑問は, 質の高い臨床研究を参照し, 対象者の特性に応じた臨床判断を行うことが求められている. しかし, 理学療法分野において臨床判断の指標となる科学的根拠に乏しい場合が少なくなく, 今後のさらなる学術活動の発展が求められている. 本稿は急性期病院での学術活動の課題に焦点をあて, いくつかの提言をしたい. 急性期病院における学術活動推進の課題には, 以下の点が挙げられる. 1. 在院日数の短縮に伴い理学療法介入効果を十分示すことが困難. 2. 病態の急速な改善や悪化などが生じやすく, 理学療法以外の治療効果が大きい. 3. 発症早期では患者や家族自身の受け入れができておらず, 研究への理解が得られにくい. 4. 急性期のみではないが, カンファレンスや書類作成などが増え, 研究する時間が確保できない. これらの課題に対して, どのように急性期における学術活動を進めていくことが可能であろうか. |
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ISSN: | 0289-3770 |