コンバインの湿材適応性拡大に関する研究(3) : 実用機の概要および実証試験結果

本研究は、自脱コンバインの湿材適応性拡大を図ることを目的とした。本報では、脱穀部の送塵弁開度制御技術および揺動選別機構のはっ水加工技術の両技術を備えた自脱コンバインの実用機について述べた。実用機を用いて実証試験を行った結果、湿材収穫作業時における脱穀部所要動力や脱穀選別損失の急増抑制が図られたことから、自脱コンバインの推奨の収穫作業時間帯を前後1時間程度拡大できると考えられた。また、本技術を用いた場合の経済性について試算した結果、本技術を用いるとコンバインの利用可能面積の拡大が図られ、今回の試算例では、単位面積あたりの機械償却費が約2割低減することが示された。...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inNōgyō Kikai Gakkaishi Vol. 73; no. 6; pp. 387 - 396
Main Authors 栗原, 英治, 梅田, 直円, 日高, 靖之, 杉山, 隆夫, 野波, 和好
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 01.11.2011
Online AccessGet full text
ISSN0285-2543

Cover

More Information
Summary:本研究は、自脱コンバインの湿材適応性拡大を図ることを目的とした。本報では、脱穀部の送塵弁開度制御技術および揺動選別機構のはっ水加工技術の両技術を備えた自脱コンバインの実用機について述べた。実用機を用いて実証試験を行った結果、湿材収穫作業時における脱穀部所要動力や脱穀選別損失の急増抑制が図られたことから、自脱コンバインの推奨の収穫作業時間帯を前後1時間程度拡大できると考えられた。また、本技術を用いた場合の経済性について試算した結果、本技術を用いるとコンバインの利用可能面積の拡大が図られ、今回の試算例では、単位面積あたりの機械償却費が約2割低減することが示された。
Bibliography:815202
ZZ00015065
ISSN:0285-2543