10.右前腕切断に脳出血左片麻痺を合併した1例-自助具の活用
今回, 我々は右前腕切断に脳出血左片麻痺を合併した1例を経験した. 症例は, 71歳, 女性. 1969年(33年前), 事故にて, 右前腕を切断. その後, 義手を使用せずにADLIADL自立. 2002年12月17日右視床出血発症. 保存的に加療. 2003年2月20日当院に入院. 右前腕切断(短断端)は, 筋力4, 関節可動域は保たれていた. 左片麻痺は, SIASで入院時;1-1A-3-3-0, 退院時;2-1A-4-4-1. 基本動作は, 寝返り起き上がり;修正自立, 座位保持;監視, 立位保持:軽介助であった. 入院後, 義手の作製を検討したが, 利便性の問題により用途に合わせた自...
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Published in | リハビリテーション医学 Vol. 41; no. 1; p. 54 |
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Main Authors | , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本リハビリテーション医学会
18.01.2004
社団法人日本リハビリテーション医学会 The Japanese Association of Rehabilitation Medicine |
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ISSN | 0034-351X |
Cover
Summary: | 今回, 我々は右前腕切断に脳出血左片麻痺を合併した1例を経験した. 症例は, 71歳, 女性. 1969年(33年前), 事故にて, 右前腕を切断. その後, 義手を使用せずにADLIADL自立. 2002年12月17日右視床出血発症. 保存的に加療. 2003年2月20日当院に入院. 右前腕切断(短断端)は, 筋力4, 関節可動域は保たれていた. 左片麻痺は, SIASで入院時;1-1A-3-3-0, 退院時;2-1A-4-4-1. 基本動作は, 寝返り起き上がり;修正自立, 座位保持;監視, 立位保持:軽介助であった. 入院後, 義手の作製を検討したが, 利便性の問題により用途に合わせた自助具を使用することが良いと判断した. 食事, 整容, 更衣下, トイレ動作, 歩行に関して自助具を作製. 自助具のないADLと比較すると, 自助具がADL向上に大きく関与. ADLの場面に応じた自助具の活用で患者の自立, 介助量の軽減が図られた. |
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ISSN: | 0034-351X |