2.病院職員のストレス実態調査

ストレッサーの把握とメンタルヘルス予備軍の把握を目的とし, 2005年2月に職業性ストレス簡易調査票を用い, 当クリニック全職員に記名式で実施. ストレッサーとして仕事の質的や身体的疲労があり, その結果として活力の低下を感じ, 目の疲れ, 肩, 首の凝りの訴えが多い. 特に30, 40歳代が多くのストレッサーを感じている. 30代は心理的ストレス反応が高く, 40代は身体的ストレス反応が高い結果となった. 上司からの支援も少ないと感じている人が多い. 仕事の満足度が高いほど心理的, 身体的ストレス反応は低い. メンタル不全予備軍は30, 40歳代で男性の比率が高い. 交替勤務はメンタル不全と...

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Published in産業衛生学雑誌 Vol. 48; no. 2; p. 59
Main Author 中村祐子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本産業衛生学会 20.03.2006
公益社団法人日本産業衛生学会
Japan Society for Occupational Health
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ISSN1341-0725

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Summary:ストレッサーの把握とメンタルヘルス予備軍の把握を目的とし, 2005年2月に職業性ストレス簡易調査票を用い, 当クリニック全職員に記名式で実施. ストレッサーとして仕事の質的や身体的疲労があり, その結果として活力の低下を感じ, 目の疲れ, 肩, 首の凝りの訴えが多い. 特に30, 40歳代が多くのストレッサーを感じている. 30代は心理的ストレス反応が高く, 40代は身体的ストレス反応が高い結果となった. 上司からの支援も少ないと感じている人が多い. 仕事の満足度が高いほど心理的, 身体的ストレス反応は低い. メンタル不全予備軍は30, 40歳代で男性の比率が高い. 交替勤務はメンタル不全とは関係があるとは言えない. 仕事は職員にとって強いストレッサーになっている. 一方仕事への満足度は高く, なんらかの理由で仕事の満足度が得られなくなった場合, メンタル不全予備軍の増加が予測される. 今回の調査から上司支援の必要性を強く感じ, 調査結果の報告会と個人面談も行った.
ISSN:1341-0725