11. アンケート調査からみた衛生管理者の活動の現状と課題
衛生管理者のおかれている現状や問題点を明らかにするために, 第1種衛生管理者の資格を有し, 衛生管理業務に従事している衛生管理者148名を対象として, 勤務実態, 業務内容の達成度に関する自己評価, 業務遂行上の障害, 取り巻く環境等に関して, 自記式アンケート調査を実施した. その結果, 主に他の業務を行っていることが多く, 実際に衛生管理業務に従事する時間が短かった. 「できている」と自己評価した衛生管理業務は, 健康診断の計画, 実施, 管理などの比較的ルーチンに近い業務が多かった. 衛生管理の業務遂行上の障害として, 時間や担当者の人数が不十分, 知識, 情報, 経験の不足を挙げている...
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Published in | 産業衛生学雑誌 Vol. 48; no. 1; p. 37 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本産業衛生学会
20.01.2006
公益社団法人日本産業衛生学会 Japan Society for Occupational Health |
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ISSN | 1341-0725 |
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Summary: | 衛生管理者のおかれている現状や問題点を明らかにするために, 第1種衛生管理者の資格を有し, 衛生管理業務に従事している衛生管理者148名を対象として, 勤務実態, 業務内容の達成度に関する自己評価, 業務遂行上の障害, 取り巻く環境等に関して, 自記式アンケート調査を実施した. その結果, 主に他の業務を行っていることが多く, 実際に衛生管理業務に従事する時間が短かった. 「できている」と自己評価した衛生管理業務は, 健康診断の計画, 実施, 管理などの比較的ルーチンに近い業務が多かった. 衛生管理の業務遂行上の障害として, 時間や担当者の人数が不十分, 知識, 情報, 経験の不足を挙げているものが多かった. また, 衛生管理業務を遂行する上で予算, 権限にも制約があった. 一方, 事業者をはじめ周囲の衛生管理業務に関する理解度や認知度は比較的高かった. 今後その理解や認知をいかにして衛生管理活動の向上につなげていくかが課題である. |
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ISSN: | 1341-0725 |