学会の今後に寄せて
研究会から学会への衣替えをしまして1年を経過しました. 今後の当会の大いなる発展への期待と要望を込めまして私見を述べさせて頂きます. 我々が関与する領域で新たな施策を議論(調査, 収集した情報を基に充分な議論)して関係者の了解を得て実行に移す場合, この意思決定の重要な要素は我々の業務の対象者であります患者さんを中心に置く視点であります. 新たな施策が安全性, 経済性を含めて, よりプラスの効果が期待され, QOLの向上に繋がるものであるなら, 我々にとっては新たな負担(新しい内容はそれまで行ってきた方法論を改める事になり, これが往々にして余分な仕事と受けとめる)となる場合でも受け入れて,...
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| Published in | 体外循環技術 Vol. 33; no. 4; pp. 405 - 406 |
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| Main Author | |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本体外循環技術医学会
01.12.2006
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| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0912-2664 |
Cover
| Summary: | 研究会から学会への衣替えをしまして1年を経過しました. 今後の当会の大いなる発展への期待と要望を込めまして私見を述べさせて頂きます. 我々が関与する領域で新たな施策を議論(調査, 収集した情報を基に充分な議論)して関係者の了解を得て実行に移す場合, この意思決定の重要な要素は我々の業務の対象者であります患者さんを中心に置く視点であります. 新たな施策が安全性, 経済性を含めて, よりプラスの効果が期待され, QOLの向上に繋がるものであるなら, 我々にとっては新たな負担(新しい内容はそれまで行ってきた方法論を改める事になり, これが往々にして余分な仕事と受けとめる)となる場合でも受け入れて, 適宜実施に移す事が求められる社会状況となってきたかと思います. 新たな施策がそれまでの業務内容に大きな変化が伴い, 及ぼす影響の範囲が広く, 関与者が多ければ, ルーチン業務として根をおろすまでの間は移植臓器の拒絶反応の如く違和感が生じます. 人間は業務形態が決まり一旦定着, 習慣化すると問題でも生じ無いかぎり変化を好まず楽な流れに身を委ねる習性があって, 自分達中心の判断をするものであると自戒し, “Patient Oriented”の意味を改めて自問する近況であります. |
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| ISSN: | 0912-2664 |