4.職種別の17年間にわたる歯牙欠損状況について

歯牙喪失の作業環境による要因を検討することを目的に, 某製造業において17年間にわたる職種別の歯牙喪失状況を検討した. 職種別にベースライン時点の欠損歯数, 2002年時点の欠損歯数, 1985年から2002年までの喪失歯数, 性, 年齢を共変量としたUNIANOVAにて17年間の喪失歯数を算出した. 1985年の事務, 専門技術職では1.06±1.77本に対して生産技能職は1.47±2.18本であり, ベースライン時点で既に約0.4本生産技能職の欠損歯数が多い結果であった. 共分散分析にて17年間の平均喪失歯数では, 事務, 専門技術職では1.75±0.12本, 生産技能職では2.17±0....

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Published in産業衛生学雑誌 Vol. 46; no. 2; p. 68
Main Authors 曽山善之, 三浦克之, 森河裕子, 石崎昌夫, 成瀬優知, 城戸照彦, 中川秀昭
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本産業衛生学会 20.03.2004
公益社団法人日本産業衛生学会
Japan Society for Occupational Health
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ISSN1341-0725

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Summary:歯牙喪失の作業環境による要因を検討することを目的に, 某製造業において17年間にわたる職種別の歯牙喪失状況を検討した. 職種別にベースライン時点の欠損歯数, 2002年時点の欠損歯数, 1985年から2002年までの喪失歯数, 性, 年齢を共変量としたUNIANOVAにて17年間の喪失歯数を算出した. 1985年の事務, 専門技術職では1.06±1.77本に対して生産技能職は1.47±2.18本であり, ベースライン時点で既に約0.4本生産技能職の欠損歯数が多い結果であった. 共分散分析にて17年間の平均喪失歯数では, 事務, 専門技術職では1.75±0.12本, 生産技能職では2.17±0.07本(p<0.01)と性, 年齢調整しても喪失歯数は有意に生産技能職が事務専門技術職より多い結果であった. 職種間の差異には種々の要因が含まれ, 日常の生活習慣の差異も含まれるだけでなく, 職域の作業環境に起因することも考えられる.
ISSN:1341-0725