11. ペルフルオロオクタン酸(PFOA)による肝障害メカニズムについての検討
<目的>PFOAによって引き起こされるマウスでの肝障害のメカニズムについて検討. <対象>8~10週齢の129sv Wild type(WT)マウスとそのPPARαknock out(KO)マウス<方法>上記マウスにPFOA 12.5, 25, 50μmol/kgを4週間投与継続し, 体重, 肝臓, 血液, 肝臓の光顕・電顕像, 肝臓の8OHdG値を調べた. <考察>PFOAは肝細胞・胆管障害を直接的に引き起こす可能性が強く示唆された. 又KOではWTに認められない脂質代謝障害やDNAの強い損傷が認められ, DNA損傷の原因の一つとして, 高度のミトコンドリア障害による酸化ストレス増加が考えら...
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| Published in | 産業衛生学雑誌 Vol. 50; no. 1; p. 35 |
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| Main Authors | , , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本産業衛生学会
20.01.2008
公益社団法人日本産業衛生学会 Japan Society for Occupational Health |
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| ISSN | 1341-0725 |
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| Summary: | <目的>PFOAによって引き起こされるマウスでの肝障害のメカニズムについて検討. <対象>8~10週齢の129sv Wild type(WT)マウスとそのPPARαknock out(KO)マウス<方法>上記マウスにPFOA 12.5, 25, 50μmol/kgを4週間投与継続し, 体重, 肝臓, 血液, 肝臓の光顕・電顕像, 肝臓の8OHdG値を調べた. <考察>PFOAは肝細胞・胆管障害を直接的に引き起こす可能性が強く示唆された. 又KOではWTに認められない脂質代謝障害やDNAの強い損傷が認められ, DNA損傷の原因の一つとして, 高度のミトコンドリア障害による酸化ストレス増加が考えられた. 以上よりPPARαの発現が肝に少ないと言われる人においては, PFOAの蓄積が高度となればKOマウスと同機序により脂質代謝異常, 肝障害や肝臓のDNA損傷が起こる可能性が考えられた. |
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| ISSN: | 1341-0725 |