歯科用エックス線撮影装置の品質管理を目指した実態調査

「緒言」近年, 検査被曝に関する新聞記事が掲載されるようになり1, 患者自身の被曝に対する意識が高まりつつある. 大阪歯科大学(以下本学)附属病院放射線科においても, 患者からの放射線被曝に関する問い合わせは増加傾向にある. 2007年4月1日には, 改正医療法が施行され, 病院または有床診療所にのみ義務付けられていた医療の安全を確保するための指針の策定, 従業者に対する研修の実施などが, 入院設備を持たない診療所にも対象が拡大された. この中に, 医療機器の保守点検・安全使用に関する体制の強化が示されており, 歯科用エックス線撮影装置の品質管理がより一層求められるようになっている. 日本にお...

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Published in歯科放射線 Vol. 50; no. 1/4; pp. 21 - 26
Main Authors 秋山広徳, 古跡孝和, 板垣恵輔, 四井資隆, 蒲生祥子, 清水谷公成
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本歯科放射線学会 31.03.2010
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ISSN0389-9705

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Summary:「緒言」近年, 検査被曝に関する新聞記事が掲載されるようになり1, 患者自身の被曝に対する意識が高まりつつある. 大阪歯科大学(以下本学)附属病院放射線科においても, 患者からの放射線被曝に関する問い合わせは増加傾向にある. 2007年4月1日には, 改正医療法が施行され, 病院または有床診療所にのみ義務付けられていた医療の安全を確保するための指針の策定, 従業者に対する研修の実施などが, 入院設備を持たない診療所にも対象が拡大された. この中に, 医療機器の保守点検・安全使用に関する体制の強化が示されており, 歯科用エックス線撮影装置の品質管理がより一層求められるようになっている. 日本における歯科用エックス線撮影に関しては, これまでいくつかの報告がなされている2-6. しかし, 歯科用エックス線撮影装置の品質管理に関して指導的立場にある大学歯学部・歯科大学附属病院において, 設置されている装置の(1)管理体制 (2)撮影条件 (3)被曝線量 (4)得られた画質の評価などに関する報告はほとんどみられない.
ISSN:0389-9705