25.放射線治療7年後に照射野内再発を来した悪性リンパ腫の一例
【症例】68歳女性. 平成8年3月末より鼻閉, 鼻出血が出現し, 次第に増悪したため群大耳鼻科受診. 頭部CTにて左鼻腔に腫瘤を認め, 精査により悪性リンパ腫, diffuse large B cell type, stage IAと診断され当科紹介となった. 同年5-6月に6MVX線, 前方1門による単純分割照射法で, 総線量50Gyの放射線治療を施行した. 腫瘤は完全に消失し, 以後耳鼻科外来で経過観察されていたが, 再燃を認めなかった. 平成15年6月に左眼腫脹を自覚, 頭部CTにて左眼窩内腫瘍を認め, 悪性リンパ腫, diffuse large B cell typeと診断された. 同...
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Published in | THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 54; no. 2; p. 171 |
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Main Authors | , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
北関東医学会
01.05.2004
Kitakanto Medical Society |
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ISSN | 1343-2826 |
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Summary: | 【症例】68歳女性. 平成8年3月末より鼻閉, 鼻出血が出現し, 次第に増悪したため群大耳鼻科受診. 頭部CTにて左鼻腔に腫瘤を認め, 精査により悪性リンパ腫, diffuse large B cell type, stage IAと診断され当科紹介となった. 同年5-6月に6MVX線, 前方1門による単純分割照射法で, 総線量50Gyの放射線治療を施行した. 腫瘤は完全に消失し, 以後耳鼻科外来で経過観察されていたが, 再燃を認めなかった. 平成15年6月に左眼腫脹を自覚, 頭部CTにて左眼窩内腫瘍を認め, 悪性リンパ腫, diffuse large B cell typeと診断された. 同年7月当科入院しCHOP療法施行した. 1コース目で病変はほぼ消失し, 現在加療継続中である. 悪性リンパ腫は放射線感受性が高い腫瘍であり, aggressive以上のものが治療後7年という長期経過後に, 照射野内の再燃を来す症例は稀であると考えられるため, 考察を加えて報告する. |
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ISSN: | 1343-2826 |