19.高齢化時代の労働者と健康測定の意義

従来の健康診断は主に疾病を対象としている. 労働者である限り働かねばならない. 疾病の中でも高血圧, 糖尿病, 高脂血症etcは服薬しながら働いているが, 腰痛症や関節症etc等は一般の健康診断では殆ど異常値は認められないが労働には支障を来たしている. 現在行っている健康診断と併用して健康測定(体力測定)を行うことにより個人の身体活動(運動習慣)や食習慣などについても立体的に知ることが可能なことから此等の予防及び治療上必要欠くことの出来ないものと思われる. 高齢者の腰痛症と歩行障害についての関連性や, 骨密度についての閉経前後と生活習慣による検討や, 肥満についての性別及び年齢別にみた成因の分...

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Published in産業衛生学雑誌 Vol. 47; no. 1; p. 51
Main Authors 高橋達夫, 山本瑞枝, 福井里佳, 高橋典子, 辻村市郎, 村田忠正, 田中彰恵, 吉川潤一郎, 大道重夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本産業衛生学会 20.01.2005
公益社団法人日本産業衛生学会
Japan Society for Occupational Health
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ISSN1341-0725

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Summary:従来の健康診断は主に疾病を対象としている. 労働者である限り働かねばならない. 疾病の中でも高血圧, 糖尿病, 高脂血症etcは服薬しながら働いているが, 腰痛症や関節症etc等は一般の健康診断では殆ど異常値は認められないが労働には支障を来たしている. 現在行っている健康診断と併用して健康測定(体力測定)を行うことにより個人の身体活動(運動習慣)や食習慣などについても立体的に知ることが可能なことから此等の予防及び治療上必要欠くことの出来ないものと思われる. 高齢者の腰痛症と歩行障害についての関連性や, 骨密度についての閉経前後と生活習慣による検討や, 肥満についての性別及び年齢別にみた成因の分析や, 健康測定による生活習慣の傾向, 特に運動の種類等について詳細に調査したので報告する. 高齢化時代の労働者は健康であると共に労働可能なことが前提であることから中年齢期よりの健康診断時は健康測定の併用が望ましい.
ISSN:1341-0725