15.子宮腔内照射クリニカルパスを導入して

【目的】子宮頸癌の根治的放射線治療に対し, 低線量率密封小線源による腔内照射を, 年間約60例施行している. 治療に関わる看護師は, 腔内照射看護の経験にばらつきがあるため, 対応やケア方法に差異がみられる. そこで看護ケアの統一を図る目的で, 医療者用のクリニカルパス(以下パス)を導入し, その有用性について検討し, 若干の示唆を得た. 【対象及び方法】 2003年12月から2004年1月までに子宮腔内照射を行った15例にパスを使用し, 看護師, 医師, 放射線技師で検討した. 【結果】(1)安静度や観察項目をパスに具体的に表示することで, 看護師間の差が無く, 安静度の指導や, 適切な観察...

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Published inTHE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 54; no. 3; p. 250
Main Authors 井上理英子, 服部政江, 播磨智恵己, 橋本禮子, 野中哲生, 玉木義雄, 塚越照雄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 北関東医学会 01.08.2004
Kitakanto Medical Society
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ISSN1343-2826

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Summary:【目的】子宮頸癌の根治的放射線治療に対し, 低線量率密封小線源による腔内照射を, 年間約60例施行している. 治療に関わる看護師は, 腔内照射看護の経験にばらつきがあるため, 対応やケア方法に差異がみられる. そこで看護ケアの統一を図る目的で, 医療者用のクリニカルパス(以下パス)を導入し, その有用性について検討し, 若干の示唆を得た. 【対象及び方法】 2003年12月から2004年1月までに子宮腔内照射を行った15例にパスを使用し, 看護師, 医師, 放射線技師で検討した. 【結果】(1)安静度や観察項目をパスに具体的に表示することで, 看護師間の差が無く, 安静度の指導や, 適切な観察ができ, 患者の安心感につながったと思われる. (2)看護師, 医師, 放射線医師の責任が明確になり, 情報の共有できた. 今後も三者で検討の場をもち, より使いやすく改訂を重ねていく必要がある. (4)パスを検討したことで, 看護判断やケアが不十分な一面がみられた. 具体的なケア方法を含めた看護マニュアルの見直しをする必要性があることがわかった.
ISSN:1343-2826