2.6年前に撮影されたマンモグラフィにて微細石灰化が認められた乳癌の1例
[症例]62歳, 女性 [現病歴]平成9年乳癌検診にて左乳腺腫瘤を疑われ当科受診, マンモグラフィ(以後MMG)にて右C領域に微細石灰化を認めるも, USにて明らかな腫瘤は同定されず, 3ヵ月後再診予定も受診無く, 以後放置されていた. 平成15年10月17日, 乳癌検診にて, 右C領域に境界不明瞭な硬結を指摘され当院受診した. 精査施行し, 右乳癌と診断. 11月6日右胸筋温存乳房切除術を施行した. [考察]近年, MMG併用乳癌検診の普及に伴い, 腫瘤非形成微細石灰化病変への対応が議論されるようになった. 本症例は6年を経て進行した乳癌として発見されたが, 平成9年の段階で, 腫瘤非形成微...
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| Published in | 山口医学 Vol. 53; no. 2; p. 117 |
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| Main Authors | , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
山口大学医学会
30.04.2004
Yamaguchi University Medical Association |
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| ISSN | 0513-1731 |
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| Summary: | [症例]62歳, 女性 [現病歴]平成9年乳癌検診にて左乳腺腫瘤を疑われ当科受診, マンモグラフィ(以後MMG)にて右C領域に微細石灰化を認めるも, USにて明らかな腫瘤は同定されず, 3ヵ月後再診予定も受診無く, 以後放置されていた. 平成15年10月17日, 乳癌検診にて, 右C領域に境界不明瞭な硬結を指摘され当院受診した. 精査施行し, 右乳癌と診断. 11月6日右胸筋温存乳房切除術を施行した. [考察]近年, MMG併用乳癌検診の普及に伴い, 腫瘤非形成微細石灰化病変への対応が議論されるようになった. 本症例は6年を経て進行した乳癌として発見されたが, 平成9年の段階で, 腫瘤非形成微細石灰化病変に対し精査が行われていればより早期に乳癌と診断された可能性が高いと考えられた. 腫瘤非形成微細石灰化病変に対する精査, 追跡の必要性とスクリーニングとしてのMMGの重要性を痛感した1例であった, |
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| ISSN: | 0513-1731 |