5. 若年性関節リウマチに対する-170℃極低温「全身曝射」療法による副腎皮質ステロイドホルモン離脱
【目的】ステロイド依存性JRA患者に対し-170℃極低温全身曝射療法を施行することによりステロイド剤(以下ス剤)の減量, 離脱をはかった. 【方法】服用期間が長期にわたっており, かつ入院時にもス剤を服用していた離脱困難者20名を選び-170℃極低温全身曝射療法を行った. 20名の入院時服用量は1.25~50mg/日(平均11.03mg/日). 入院までの服用期間は13~168カ月(平均68カ月)であった. 【結果】20名中15名は入院時1.25~50mg/日(平均11.45mg/日)のス剤を服用していたが, 2~32カ月(平均10.8カ月)で完全にス剤離脱した. 残りの5名は現在入院中で,...
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Published in | リハビリテーション医学 Vol. 23; no. 4; pp. 203 - 204 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本リハビリテーション医学会
18.07.1986
社団法人日本リハビリテーション医学会 The Japanese Association of Rehabilitation Medicine |
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ISSN | 0034-351X |
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Summary: | 【目的】ステロイド依存性JRA患者に対し-170℃極低温全身曝射療法を施行することによりステロイド剤(以下ス剤)の減量, 離脱をはかった. 【方法】服用期間が長期にわたっており, かつ入院時にもス剤を服用していた離脱困難者20名を選び-170℃極低温全身曝射療法を行った. 20名の入院時服用量は1.25~50mg/日(平均11.03mg/日). 入院までの服用期間は13~168カ月(平均68カ月)であった. 【結果】20名中15名は入院時1.25~50mg/日(平均11.45mg/日)のス剤を服用していたが, 2~32カ月(平均10.8カ月)で完全にス剤離脱した. 残りの5名は現在入院中で, 入院時5~20mg/日(平均11.2mg/日)であったが, 平均10.9カ月で平均2.7mg/日まで減量できた. 【考案】-170℃極低温全身曝射療法の副腎皮質に対する効果を尿中17-OHCSで追跡したところ, 7名の患者で入院時平均0.16mg/日だったものが, 治療期間平均37.3日で平均4.36mg/日, (最高243倍: 0.02mg/日以下→4.86mg/日: 45日)まで上がった. -170℃極低温全身曝射療法はJRAのス剤離脱に絶対的効果をもつだけでなく, むしろス剤投与に優先すると考える. 追加 七沢病院 岡崎 健: RAのリハが日本でうまくいかないのは, 医師側の責任であろう. 内科医はレントゲンの読影が不得意. 整形外科医は手術のみに興味があり, リハ医は, 疼痛のコントロールをするべく治療にはいりこむことができない. 三者の協力がなされない限り, RAのリハは大変困難である. |
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ISSN: | 0034-351X |