「日常生活における熱中症予防指針」Ver. 1

「1. はじめに」 わが国においては, テレビやラジオ等のマスメディアの天気予報や日本気象協会の熱中症予防情報(2007), あるいは環境省の熱中症保健指導マニュアル(2007)や熱中症予防情報サイト等において, 熱中症予防のための情報が提供されている. これらいずれの予防情報においても, どの程度の環境温でどのように運動したらよいかを示した日本体育協会の「熱中症予防のための運動指針」が, そのまま各予報システムに用いられている. 熱中症はスポーツ活動や労働作業時だけでなく, 日常の生活活動時にも多く発生している. また, 高齢者での発生も少なくない. しかし, 日常生活場面での熱中症発生を予...

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Published in日本生気象学会雑誌 Vol. 45; no. 1; pp. 34 - 42
Main Author 日本生気象学会
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本生気象学会 01.05.2008
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ISSN0389-1313

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Summary:「1. はじめに」 わが国においては, テレビやラジオ等のマスメディアの天気予報や日本気象協会の熱中症予防情報(2007), あるいは環境省の熱中症保健指導マニュアル(2007)や熱中症予防情報サイト等において, 熱中症予防のための情報が提供されている. これらいずれの予防情報においても, どの程度の環境温でどのように運動したらよいかを示した日本体育協会の「熱中症予防のための運動指針」が, そのまま各予報システムに用いられている. 熱中症はスポーツ活動や労働作業時だけでなく, 日常の生活活動時にも多く発生している. また, 高齢者での発生も少なくない. しかし, 日常生活場面での熱中症発生を予測評価しうる指針はわが国には無いのが現状である. このような背景から, 日本生気象学会では2006年に, 新たな熱中症予防指針を確立すべく熱中症予防研究委員会を発足させた. 委員会は生理学, 衛生学, 健康学, 体育学, 気象学, 建築学などの学際領域からなる委員によって構成され, 熱中症予防指針についての議論を重ねてきた.
ISSN:0389-1313