職域健診における個別禁煙サポート ―悉皆教育と抽出者教育

「はじめに」 喫煙はがんの原因としての寄与危険度割合も大きく, また虚血性心疾患や脳卒中の重要な危険因子でもあり最近の研究ではメタボリックシンドロームとの関係も大きいことが確認されている1~3). 一方, 我が国では欧米に比し, いまだ男性の喫煙率が極めて高く, 喫煙習慣に対して効果的に介入できる禁煙教育が望まれている. 本稿では我々の実施してきた, “1. 全喫煙者に対する悉皆的な個別禁煙サポート4)”と近年の健診時に実施している, “2. 禁煙予備軍(希望者)に対する個別禁煙サポート”の両者の個別禁煙教育の方法並びにその効果について報告する. 「1. 定期健康診断時の全喫煙者を対象とした個...

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Published in総合健診 Vol. 35; no. 6; pp. 498 - 500
Main Author 廣部一彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本総合健診医学会 10.11.2008
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ISSN1347-0086

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Summary:「はじめに」 喫煙はがんの原因としての寄与危険度割合も大きく, また虚血性心疾患や脳卒中の重要な危険因子でもあり最近の研究ではメタボリックシンドロームとの関係も大きいことが確認されている1~3). 一方, 我が国では欧米に比し, いまだ男性の喫煙率が極めて高く, 喫煙習慣に対して効果的に介入できる禁煙教育が望まれている. 本稿では我々の実施してきた, “1. 全喫煙者に対する悉皆的な個別禁煙サポート4)”と近年の健診時に実施している, “2. 禁煙予備軍(希望者)に対する個別禁煙サポート”の両者の個別禁煙教育の方法並びにその効果について報告する. 「1. 定期健康診断時の全喫煙者を対象とした個別禁煙指導」 (1)対象:平成10年度に定期健康診断を受診した40歳以上の男性従業員847名中の全喫煙者(395名)である. (2)方法:対象者を平成10年度に下記に示す個別禁煙指導を実施する群(I群)と呼気中CO濃度測定と簡単な禁煙パンフレットを手渡す軽度の介入群(II群)の2群に分けた.
ISSN:1347-0086