4.脛骨遠位骨端線損傷の3例

小児期の骨端線損傷において, 下腿骨遠位での発生は橈骨遠位に次いで多く全骨端線損傷の25~38%を占める. 当院では過去2年間に3例の下腿骨遠位骨端線損傷を経験したので今回症例を呈示する. 症例は前例男児で13歳1例, 14歳2例であった. 骨折型はSalter-Harris分類type1が1例, Triplane fractureが2例であった. 受傷原因は転倒が2例, 飛び箱の着地時の受傷が1例であった. 治療は受傷当日に徒手整復を行い, 整復が困難だった2例については, 1例麻酔下徒手整復とし1例は観血的整復固定を行った. 無麻酔下にて整復したtype1の症例と観血的整復固定を行った1例...

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Published inTHE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 54; no. 4; p. 332
Main Author 中島靖行
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 北関東医学会 01.11.2004
Kitakanto Medical Society
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ISSN1343-2826

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Summary:小児期の骨端線損傷において, 下腿骨遠位での発生は橈骨遠位に次いで多く全骨端線損傷の25~38%を占める. 当院では過去2年間に3例の下腿骨遠位骨端線損傷を経験したので今回症例を呈示する. 症例は前例男児で13歳1例, 14歳2例であった. 骨折型はSalter-Harris分類type1が1例, Triplane fractureが2例であった. 受傷原因は転倒が2例, 飛び箱の着地時の受傷が1例であった. 治療は受傷当日に徒手整復を行い, 整復が困難だった2例については, 1例麻酔下徒手整復とし1例は観血的整復固定を行った. 無麻酔下にて整復したtype1の症例と観血的整復固定を行った1例は3週間の歩行用ギプス固定とし, 麻酔下整復した症例は6週間の免荷ギプス固定とした. 全例ギプス除去後足関節の疼痛, 可動域制限はなく学校生活に復帰している. 本骨折に関しては骨析型の早期診断, 早期整復が重要と考える.
ISSN:1343-2826