特集 (1) : 分野別人間工学の現状と将来 (7) - 人体寸法データベースの活用

「1. はじめに」人体寸法とは, 標準化された方法で測定された人体各部, あるいは全身の寸法を指す用語である. 人体寸法データは, 人間が使う工業製品などと使用者との適合性を確保するために必要不可欠である. データベースとして公開される場合は, どのような方法でどこを計測したものかについて, データ提供者とデータ利用者の合意が必要である. このような合意の基礎の一つとして, 人間工学に関わる人体寸法については, 人体寸法の名称, 計測方法, ランドマークの定義に関する規格や(ISO 7250-1, JIS Z 8550), 人体寸法データベースの作成方法に関する国際規格がある(ISO 1553...

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Published in人間工学 Vol. 50; no. 4; pp. 158 - 163
Main Author 河内まき子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本人間工学会 15.08.2014
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ISSN0549-4974

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Summary:「1. はじめに」人体寸法とは, 標準化された方法で測定された人体各部, あるいは全身の寸法を指す用語である. 人体寸法データは, 人間が使う工業製品などと使用者との適合性を確保するために必要不可欠である. データベースとして公開される場合は, どのような方法でどこを計測したものかについて, データ提供者とデータ利用者の合意が必要である. このような合意の基礎の一つとして, 人間工学に関わる人体寸法については, 人体寸法の名称, 計測方法, ランドマークの定義に関する規格や(ISO 7250-1, JIS Z 8550), 人体寸法データベースの作成方法に関する国際規格がある(ISO 15535). 人体寸法データは, 国の事業として整備される場合もあるが, 特に海外におけるアパレル関連の寸法データは, 企業が中心となって整備する場合もある. 人体寸法データだけでなく, 検索機能や分析機能がついているものとしては, フランスのUniversite Rene Descartes, Laboratory of Applied AnthropometryのERGODATAやドイツのHuman Solutions社のiSizeがあるが, 日本国内では一般に利用できるこのようなデータベースはない.
ISSN:0549-4974