声門下狭窄

「はじめに」小児の声門下狭窄は先天性のものと, 後天性のものがあるが, 時に判別が困難なこともある. 長期挿管またはサイズの合わない挿管チューブによる損傷により, 炎症が生じて声門直下から輪状軟骨下端にかけて瘢痕狭窄を来すとされている. こうしたことが注意喚起されるようになり, NICUにて挿管管理されている児でも以前より声門下狭窄の発症が減少してきていることが報告されている. 哺乳障害による体重増加不良, 感冒時の陥没呼吸や喘鳴増悪, さらには抜管困難などが認められるようであれば気管切開が必要となり, その後はどのようにしてカニューレが抜去できるようになるかを検討していかなければならない....

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Published in日本耳鼻咽喉科学会会報 Vol. 124; no. 5; pp. 809 - 811
Main Author 守本倫子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本耳鼻咽喉科学会 20.05.2021
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ISSN0030-6622

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Summary:「はじめに」小児の声門下狭窄は先天性のものと, 後天性のものがあるが, 時に判別が困難なこともある. 長期挿管またはサイズの合わない挿管チューブによる損傷により, 炎症が生じて声門直下から輪状軟骨下端にかけて瘢痕狭窄を来すとされている. こうしたことが注意喚起されるようになり, NICUにて挿管管理されている児でも以前より声門下狭窄の発症が減少してきていることが報告されている. 哺乳障害による体重増加不良, 感冒時の陥没呼吸や喘鳴増悪, さらには抜管困難などが認められるようであれば気管切開が必要となり, その後はどのようにしてカニューレが抜去できるようになるかを検討していかなければならない. このテキストでは, すでに気管切開がされていて, 気管カニューレ抜管のために治療的介入を必要とする声門下狭窄の診療, 治療の流れについて述べる.
ISSN:0030-6622