下顎腫瘍(癌腫)の顎骨内の進展範囲の評価について

[目的]下顎腫瘍(癌腫)の顎骨内進展範囲の画像的評価には, MRIによる精査が必要不可欠とされている. 今回, 下顎腫瘍(癌腫)の顎骨内進展範囲の評価における, MRI画像, CT画像の正当性について, 病理組織像とともに, 比較検討したので報告する. [方法]症例は, 当科において1997年10月より2001年5月までに, 下顎腫瘍(癌腫)と診断された9症例にて, MRIおよびCT画像を使用し, 病理組織像と詳細に比較し, その進展範囲について再検討した. [結果]MRI画像では, CT画像に比較して, 病理組織学的な腫瘍(癌腫)の進展範囲より, さらに広い範囲として判定してしまう結果となっ...

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Published in歯科放射線 Vol. 41; no. suppl; p. 92
Main Authors 平周三, 林孝文, 伊藤寿介, 勝良剛詞
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本歯科放射線学会 30.09.2001
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ISSN0389-9705

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Summary:[目的]下顎腫瘍(癌腫)の顎骨内進展範囲の画像的評価には, MRIによる精査が必要不可欠とされている. 今回, 下顎腫瘍(癌腫)の顎骨内進展範囲の評価における, MRI画像, CT画像の正当性について, 病理組織像とともに, 比較検討したので報告する. [方法]症例は, 当科において1997年10月より2001年5月までに, 下顎腫瘍(癌腫)と診断された9症例にて, MRIおよびCT画像を使用し, 病理組織像と詳細に比較し, その進展範囲について再検討した. [結果]MRI画像では, CT画像に比較して, 病理組織学的な腫瘍(癌腫)の進展範囲より, さらに広い範囲として判定してしまう結果となった. [結論]MRI検査では, 腫瘍(癌腫)に対する生体の反応のための微少な変化をも検出してしまい, 腫瘍(癌腫)の進展範囲を実際より広く判定してしまう可能性が示唆された. MRIとともにCTによる骨の変化を詳細に分析することにより, 診断精度の向上につながると考えられた.
ISSN:0389-9705