発達障害児に対する「相手に両手で下からボールを投げて渡す」運動獲得のための介入効果についての検討

「要旨」「ボールを投げる」が未獲得である6歳1ヶ月の女児2名(A児, B児)を対象として, 30cm前方に位置する理学療法士の手に向けて両手でボールを投げる課題を行った. 新版K式発達検査の全領域の発達指数は, A児39, B児43であった. 介入前に5回行ったところ, ボールを投げることが困難であり, ボールを持ったまま近づいてきた. そこで, (1)ボックスに投げ入れる, (2)ボックスの上に差し出した理学療法士の手に投げる, (3)理学療法士の手に向かって投げる, からなる3段階の課題を設定し, 成功した際には称賛と, 児が好きな動物のカードを渡すこととし, 週1日の介入, 1日5回実施...

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Published in行動リハビリテーション Vol. 12; pp. 23 - 26
Main Authors 酒井実希, 熊仁美, 加藤宗規, 山崎裕司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 行動リハビリテーション研究会 31.03.2023
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ISSN2186-6449

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Summary:「要旨」「ボールを投げる」が未獲得である6歳1ヶ月の女児2名(A児, B児)を対象として, 30cm前方に位置する理学療法士の手に向けて両手でボールを投げる課題を行った. 新版K式発達検査の全領域の発達指数は, A児39, B児43であった. 介入前に5回行ったところ, ボールを投げることが困難であり, ボールを持ったまま近づいてきた. そこで, (1)ボックスに投げ入れる, (2)ボックスの上に差し出した理学療法士の手に投げる, (3)理学療法士の手に向かって投げる, からなる3段階の課題を設定し, 成功した際には称賛と, 児が好きな動物のカードを渡すこととし, 週1日の介入, 1日5回実施中5回成功で次回は次のステップとした. 結果, A児は3週, B児は7週で(3)の課題を達成した.
ISSN:2186-6449