A successful treatment of steroid and diaminodiphenyl sulfone-resistant linear IgA bullous dermatosis with a combination of Japanese diet and the Kampo herb combination, saireito

第二時世界大戦後, 自己免疫性水疱症を始めとする免疫疾患の頻度が増加してきたと考えられる. 今のところ理由は不明であるが, 戦後に日本では従来の和食中心の食生活から洋食を取り入れた食生活に急激に変化したことが考えられる. 今回われわれは, 54歳女性に生じた線状IgA水疱症の患者について報告する. 患者は洋食を特に好み, 和食はほとんどとらない状態であった. 線状IgA水疱症の基本治療であるステロイド内服, ジアミノジフェニルスルホン内服治療に抵抗し, 度重なるステロイド静脈注射治療にのみ反応する状態であった. 当院に紹介後, 和食中心の食生活を徹底させ, 柴苓湯投与を併用したところ, これま...

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Published inJournal of Traditional Medicines Vol. 27; no. 3; pp. 134 - 143
Main Author 鶴田大輔
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 和漢医薬学会 2010
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ISSN1880-1447

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Summary:第二時世界大戦後, 自己免疫性水疱症を始めとする免疫疾患の頻度が増加してきたと考えられる. 今のところ理由は不明であるが, 戦後に日本では従来の和食中心の食生活から洋食を取り入れた食生活に急激に変化したことが考えられる. 今回われわれは, 54歳女性に生じた線状IgA水疱症の患者について報告する. 患者は洋食を特に好み, 和食はほとんどとらない状態であった. 線状IgA水疱症の基本治療であるステロイド内服, ジアミノジフェニルスルホン内服治療に抵抗し, 度重なるステロイド静脈注射治療にのみ反応する状態であった. 当院に紹介後, 和食中心の食生活を徹底させ, 柴苓湯投与を併用したところ, これまで抵抗性であった, 上記のステロイド内服, ジアミノジフェニルスルホン治療に反応するようになった. これまでに報告された柴苓湯治療に反応する疾患群について詳述, 考えられうる作用機序について考察した.
ISSN:1880-1447