具体的プログラムを中心に

「はじめに」 心筋梗塞症は近年増加が顕著で, 重要な疾患となってきている. 急性期にはショック, 心不全, 不整脈などによる死亡率が高いが, 急性期を脱した後は, 比較的順調に経過する例も多く, リハビリテーション(以下リハ)の良い対象となる. 最近では本邦でも比較的早期から入院中リハが開始され, 入院期間を短縮し, 退院後も早期に職場復帰(社会復帰)がなされている. 長期臥床, 長期入院はdeconditioningを起こし, 必ずしも有利とはならないので, 早期リハは注意深く行えば有意義である. 「リハビリテーション.プログラム」 教室のリハ.プログラムは1)図1に示すように, 階段昇降2...

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Published inリハビリテーション医学 Vol. 23; no. 2; pp. 99 - 103
Main Authors 長谷川武志, 藤田良範, 新谷博一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本リハビリテーション医学会 01.03.1986
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ISSN0034-351X

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Summary:「はじめに」 心筋梗塞症は近年増加が顕著で, 重要な疾患となってきている. 急性期にはショック, 心不全, 不整脈などによる死亡率が高いが, 急性期を脱した後は, 比較的順調に経過する例も多く, リハビリテーション(以下リハ)の良い対象となる. 最近では本邦でも比較的早期から入院中リハが開始され, 入院期間を短縮し, 退院後も早期に職場復帰(社会復帰)がなされている. 長期臥床, 長期入院はdeconditioningを起こし, 必ずしも有利とはならないので, 早期リハは注意深く行えば有意義である. 「リハビリテーション.プログラム」 教室のリハ.プログラムは1)図1に示すように, 階段昇降20段と1回500mの平地歩行を1日に数回行うことを目標とし, 1966年より8週間で, 1976年よりは4週間で目標に達するように短縮し, 使用している. このプログラムは軽中等症例を対象としており, 合併症のある例ではプログラムの進行は漸次遅れていくこととなる.
ISSN:0034-351X