若年勤労男性の「仕事意識の良好さ」と食生活ならびに労働生活との関連 -都内医療機器メーカー男子社員の事例

近年, 20~40歳代の若年勤労男性は, 食生活上の問題や健康問題が年々深刻化しており1, 2), 栄養, 食教育の必要性と緊急性が高いといわれている3). 若年勤労男性の健康問題は, 中性脂肪やコレステロール高値など, いわゆる生活習慣病の予備群といわれる症状が多い1, 2). しかし, 平成13年国民生活基礎調査によれば, この世代で自分の健康をよいと思っている者(「よい」と「まあよい」を合わせたもの)の割合は約5割, 「ふつう」の者も合わせると約9割と, 成人の中で最も高く4), 健康度自己評価は高い. 従って, 一次予防を重視した健康づくりを推進するうえでは, 健康を疾病や障害の有無だ...

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Published in栄養学雑誌 Vol. 62; no. 5; pp. 269 - 283
Main Authors 溝口景子, 武見ゆかり, 足立己幸
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本栄養改善学会 01.10.2004
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ISSN0021-5147

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Summary:近年, 20~40歳代の若年勤労男性は, 食生活上の問題や健康問題が年々深刻化しており1, 2), 栄養, 食教育の必要性と緊急性が高いといわれている3). 若年勤労男性の健康問題は, 中性脂肪やコレステロール高値など, いわゆる生活習慣病の予備群といわれる症状が多い1, 2). しかし, 平成13年国民生活基礎調査によれば, この世代で自分の健康をよいと思っている者(「よい」と「まあよい」を合わせたもの)の割合は約5割, 「ふつう」の者も合わせると約9割と, 成人の中で最も高く4), 健康度自己評価は高い. 従って, 一次予防を重視した健康づくりを推進するうえでは, 健康を疾病や障害の有無だけではなく, 日常生活に関連して捉える視点が必要であるとされている5). 近年では, 単に平均寿命の延長や疾病の有無(狭義の健康状態の改善)だけでなく, いきがい感などのQuality of Life(QOL:生活の質)を重要視する動き6)が起こり, 栄養, 食教育の評価においてもQOLを指標化するための検討がすすめられている7, 8).
ISSN:0021-5147