スポーツ還元の可能性について

「1. 緒言」 「1.1 問題の所在」 リオデジャネイロにおける夏季五輪が閉幕し, 4年後の2020年東京五輪開催に向け, 大会運営に関する重要な役割を担うバトンを日本へと引き継いだ. 当初, ブラジル国内の治安への懸念やジカウイルス感染症(ジカ熱)について, 選手への感染や健康被害が心配されたが, 全体として大きなトラブルも報告されず, 大会運営は順調だった印象だ. 五輪開幕前には, ロシアによる国ぐるみのドーピング問題が顕在化し, 大会に影を落としたことも多数報告されていた. また, その後のパラリンピックにおいては, ロシア全選手が参加を認められずに大会が進行していた. 勝利至上主義をス...

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Published in帝京大学スポーツ医療研究 Vol. 9; pp. 1 - 5
Main Author 島崎直樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 帝京大学医療技術学部スポーツ医療学科 28.02.2017
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ISSN1883-406X

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Summary:「1. 緒言」 「1.1 問題の所在」 リオデジャネイロにおける夏季五輪が閉幕し, 4年後の2020年東京五輪開催に向け, 大会運営に関する重要な役割を担うバトンを日本へと引き継いだ. 当初, ブラジル国内の治安への懸念やジカウイルス感染症(ジカ熱)について, 選手への感染や健康被害が心配されたが, 全体として大きなトラブルも報告されず, 大会運営は順調だった印象だ. 五輪開幕前には, ロシアによる国ぐるみのドーピング問題が顕在化し, 大会に影を落としたことも多数報告されていた. また, その後のパラリンピックにおいては, ロシア全選手が参加を認められずに大会が進行していた. 勝利至上主義をスポーツの本質的な根幹としながらスポーツの活動に関わる人口割合は, 年月の推移に関係なく常に多くの割合を占めているように感じる. また, 五輪や世界選手権などの大会のたびに, 様々な「光と影」の部分が報道, 指摘されながら, 論評されることにいとまがない.
ISSN:1883-406X