1. 尿路異物の二例

症例1は67歳男性. 自身で尿道内にインスリンのアンプルを挿入し, 取り出せず尿閉となったため救急要請. レントゲンではアンプルは尿道球部で割れており, 同日, 膀胱ろうを造設した. 後日, 腰椎麻酔下に経尿道的摘出を試みたが摘出困難であったため, 会陰より尿道を切開して異物摘出を行った. その後, 創の治癒を待って膀胱ろうをクランプ, 自尿を試みたが会陰部に尿貯留を認めたため, 感染コントロールのため膀胱ろう管理を継続する方針となった. 症例2は68歳男性. 自身で鉛筆のキャップを尿道内に挿入したが取り出せず, 近医を受診, レントゲンで膀胱異物と確認され, 当科紹介となった. 腰椎麻酔下,...

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Published inTHE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 62; no. 2; p. 233
Main Authors 冨田健介, 悦永徹, 斉藤佳隆, 内田達也, 竹澤豊, 小林幹男
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 北関東医学会 01.05.2012
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ISSN1343-2826

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Summary:症例1は67歳男性. 自身で尿道内にインスリンのアンプルを挿入し, 取り出せず尿閉となったため救急要請. レントゲンではアンプルは尿道球部で割れており, 同日, 膀胱ろうを造設した. 後日, 腰椎麻酔下に経尿道的摘出を試みたが摘出困難であったため, 会陰より尿道を切開して異物摘出を行った. その後, 創の治癒を待って膀胱ろうをクランプ, 自尿を試みたが会陰部に尿貯留を認めたため, 感染コントロールのため膀胱ろう管理を継続する方針となった. 症例2は68歳男性. 自身で鉛筆のキャップを尿道内に挿入したが取り出せず, 近医を受診, レントゲンで膀胱異物と確認され, 当科紹介となった. 腰椎麻酔下, 経尿道的異物摘出術を施行, 尿道損傷無く摘出し退院となった. 尿道異物と膀胱異物をそれぞれ1件ずつ経験したのでこれを報告する.
ISSN:1343-2826