10. 前立腺がん重粒子線治療における患者位置決め時の被曝線量

【目的】重粒子線治療における患者の位置照合は, 直交する2方向のX線写真を用いて行っている. この時, X線写真の撮影は数回行われるため, 皮膚表面線量を無視することはできない. そこで今回, 前立腺癌の治療を対象に, 位置決め時の皮膚表面線量を検討したので報告する. 【方法】平成22年3月~平成23年1月に治療を行った前立腺癌症例(67例)について, 治療時の位置照合時におけるX線写真の撮影回数・撮影条件を調べた. 続いて, 骨盤ファントムを用いて骨盤撮影時の皮膚表面線量を測定し, 結果を基に治療を受けた患者の皮膚表面線量を推定した. 【結果】前立腺癌の治療時(16回)において, X線写真の...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inTHE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 62; no. 2; p. 227
Main Authors 安部聖, 岡田良介, 黒澤裕司, 新井啓祐, 小屋順一, 石居隆義, 大竹英則
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 北関東医学会 01.05.2012
Online AccessGet full text
ISSN1343-2826

Cover

More Information
Summary:【目的】重粒子線治療における患者の位置照合は, 直交する2方向のX線写真を用いて行っている. この時, X線写真の撮影は数回行われるため, 皮膚表面線量を無視することはできない. そこで今回, 前立腺癌の治療を対象に, 位置決め時の皮膚表面線量を検討したので報告する. 【方法】平成22年3月~平成23年1月に治療を行った前立腺癌症例(67例)について, 治療時の位置照合時におけるX線写真の撮影回数・撮影条件を調べた. 続いて, 骨盤ファントムを用いて骨盤撮影時の皮膚表面線量を測定し, 結果を基に治療を受けた患者の皮膚表面線量を推定した. 【結果】前立腺癌の治療時(16回)において, X線写真の撮影回数は平均で正面75回, 側面107回であった. また, 撮影回数について, 患者の体型などに対する傾向が確認できた.
ISSN:1343-2826