がんの免疫チェックポイント阻害効果を改善するための光温熱療法
CTLA-4やPD1/PDL1などの免疫「チェックポイント」に対するモノクローナル抗体を含む免疫チェックポイント阻害 (Immune checkpoint blockade, ICB) は, がん患者の臨床転帰を劇的に改善したが, 再発率の高い広範囲に渡る固形腫瘍に対しては必ずしも良好な奏効率を示すことができるとは言えず, この点がICB治療の問題点とされている. 他方, 光温熱療法 (Photothermal therapy, PTT) は, 波長が一致するレーザーによって活性化された光応答性ナノ粒子を利用する局所的な熱焼灼治療であり, 多くのin vitro研究および前臨床in vivo研...
Saved in:
Published in | Thermal Medicine Vol. 37; no. 3; pp. 105 - 106 |
---|---|
Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本ハイパーサーミア学会
15.09.2021
|
Online Access | Get full text |
ISSN | 1882-2576 |
Cover
Summary: | CTLA-4やPD1/PDL1などの免疫「チェックポイント」に対するモノクローナル抗体を含む免疫チェックポイント阻害 (Immune checkpoint blockade, ICB) は, がん患者の臨床転帰を劇的に改善したが, 再発率の高い広範囲に渡る固形腫瘍に対しては必ずしも良好な奏効率を示すことができるとは言えず, この点がICB治療の問題点とされている. 他方, 光温熱療法 (Photothermal therapy, PTT) は, 波長が一致するレーザーによって活性化された光応答性ナノ粒子を利用する局所的な熱焼灼治療であり, 多くのin vitro研究および前臨床in vivo研究で示されているように, 腫瘍細胞の種類に応じてさまざまな熱量領域において, PTTによって発生した熱が腫瘍全体の破壊を引き起こすとされている. |
---|---|
ISSN: | 1882-2576 |