Analysis of the high-frequency components of multiple-lead QRS complex in normal subjects and in patients with myocardial infarction
【目的】正常者と心筋梗塞患者の間で87誘導体表面加算平均心電図のQRS波形全体の各周波数帯域別の強度を比較し,心筋シンチグラムから定量的に求めた梗塞サイズとQRS波形全体の各周波数成分の強度との関係を検討した.【対象および方法】対象は健常成人群35例,陳旧性前壁梗塞群23例でフクダ電子社製VCM-3000装置を用い87誘導の体表面心電図を160秒間記録し,加算平均心電図を高速フーリエ変換し,0-25,25-40,40-80,80-150,150-250Hzの各周波数帯域で逆フーリエ変換した.それぞれ再合成波形の絶対値をとりQRS全体の面積を求めAQRS mapを作成した.各誘導点ごとに,正常群...
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| Published in | Shinzo Vol. 24; no. Supplement4; pp. 85 - 88 |
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| Main Authors | , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
Japan Heart Foundation
25.11.1992
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| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0586-4488 2186-3016 |
| DOI | 10.11281/shinzo1969.24.Supplement4_85 |
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| Summary: | 【目的】正常者と心筋梗塞患者の間で87誘導体表面加算平均心電図のQRS波形全体の各周波数帯域別の強度を比較し,心筋シンチグラムから定量的に求めた梗塞サイズとQRS波形全体の各周波数成分の強度との関係を検討した.【対象および方法】対象は健常成人群35例,陳旧性前壁梗塞群23例でフクダ電子社製VCM-3000装置を用い87誘導の体表面心電図を160秒間記録し,加算平均心電図を高速フーリエ変換し,0-25,25-40,40-80,80-150,150-250Hzの各周波数帯域で逆フーリエ変換した.それぞれ再合成波形の絶対値をとりQRS全体の面積を求めAQRS mapを作成した.各誘導点ごとに,正常群と前壁梗塞群の2群間で各周波数帯域別のAQRSの平均値の差の検定を行った.前壁梗塞群に対しタリウム201心筋シンチグラム(SPECT)を施行し,Extent Score,Severity Scoreを求め,梗塞サイズを定量的に評価し,各誘導点ごとに各周波数帯域別のAQRSと梗塞サイズとの相関を計算した.【結果】陳旧性前壁梗塞患者では正常例と比較して,左前胸部つまり梗塞部でQRS波形全体の高周波成分(25-250 Hz AQRS)が有意に減少していた.前壁梗塞患者の左前胸部のQRS波形全体の高周波成分(25-250 Hz AQRS)と心筋シンチグラムのEx-tent Score,Severity Scoreとの間に有意な負の相関が認められた.【結論】前壁梗塞患者の左前胸部での高周波成分(25-250 Hz AQRS)の減少の程度は梗塞の大きさを一部反映していると考えられた. |
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| ISSN: | 0586-4488 2186-3016 |
| DOI: | 10.11281/shinzo1969.24.Supplement4_85 |