Ceftizoximeの組織内濃度 骨盤内臓器における1時間点滴投与による成績
Ceftizoximeの基礎研究として, 子宮, 卵巣, 卵管での組織内濃度について検討した。対象は子宮全別術を行なった症例20例で, Ceftizoxime 1g 1時間投与を行ない, 投与終了から1~6時間までの組織内濃度を測定した。データの解析は一次速度式で回帰し, その濃度式に対する相関係数は子宮内膜の0715を除き0.752~0.858であった。血清中濃度に対する各組織への移行率は, 子宮内膜で0.20で最も低く, その他は0.4~0.6の移行率 (子宮筋層;0.42, 子宮頸部;0.48, 子宮膣部;0.52, 卵巣;0.58, 卵管;0.41) を示した。半減期 (時間) は肘静...
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Published in | CHEMOTHERAPY Vol. 30; no. 10; pp. 1151 - 1158 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本化学療法学会
25.10.1982
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ISSN | 0009-3165 1884-5894 |
DOI | 10.11250/chemotherapy1953.30.1151 |
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Summary: | Ceftizoximeの基礎研究として, 子宮, 卵巣, 卵管での組織内濃度について検討した。対象は子宮全別術を行なった症例20例で, Ceftizoxime 1g 1時間投与を行ない, 投与終了から1~6時間までの組織内濃度を測定した。データの解析は一次速度式で回帰し, その濃度式に対する相関係数は子宮内膜の0715を除き0.752~0.858であった。血清中濃度に対する各組織への移行率は, 子宮内膜で0.20で最も低く, その他は0.4~0.6の移行率 (子宮筋層;0.42, 子宮頸部;0.48, 子宮膣部;0.52, 卵巣;0.58, 卵管;0.41) を示した。半減期 (時間) は肘静脈で1.98, 子宮動脈1.91, 子宮内膜2.09, 子宮筋層1.95, 子宮頸部1.70, 卵巣1.78, 卵管1.89であった。 また, 測定法の基礎研究として対象2例につき回収実験を行ない, 10μg/g添加に対し9.80 (子宮膣部) ~10.6 μg/g (子宮頸管) の値を得た。これは, 同様に行なったラット肝, 腎の成績とよく一致することを認めた。 |
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ISSN: | 0009-3165 1884-5894 |
DOI: | 10.11250/chemotherapy1953.30.1151 |