大腿骨近位部骨折術後急性期患者における基本動作能力と日常生活活動能力の関連性

【目的】基本動作能力を評価するスケールであるAbility for Basic Movement ScaleⅡ(ABMSⅡ)を用いて大腿骨近位部骨折術後患者の急性期病院退院時における基本動作能力とADL能力の関連性を明らかとする。【対象】2016年4月1日~12月31日に,当院整形外科に大腿骨近位部骨折の診断にて入院,手術適応となり,重篤な合併症等なく理学療法を実施した73名を対象とした。【方法】最終評価時のBarthel Indexと初回・最終評価時のABMSⅡの相関係数を求め,更に最終評価時のBIを従属変数とし,ABMSⅡと他の因子を独立変数とする重回帰分析にて関連性を調べた。【結果】最終...

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Published in東北理学療法学 Vol. 30; pp. 6 - 12
Main Authors 加藤 直也, 中野渡 達哉, 中川 響子, 奥山 哲平, 坂井 一哉, 大泉 龍太郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published Tohoku Section of Japanese Physical Therapy Association 01.09.2018
公益社団法人 日本理学療法士協会 東北ブロック協議会
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ISSN0915-2180
2189-5686
DOI10.15049/artsjpta.30.0_6

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Summary:【目的】基本動作能力を評価するスケールであるAbility for Basic Movement ScaleⅡ(ABMSⅡ)を用いて大腿骨近位部骨折術後患者の急性期病院退院時における基本動作能力とADL能力の関連性を明らかとする。【対象】2016年4月1日~12月31日に,当院整形外科に大腿骨近位部骨折の診断にて入院,手術適応となり,重篤な合併症等なく理学療法を実施した73名を対象とした。【方法】最終評価時のBarthel Indexと初回・最終評価時のABMSⅡの相関係数を求め,更に最終評価時のBIを従属変数とし,ABMSⅡと他の因子を独立変数とする重回帰分析にて関連性を調べた。【結果】最終BIとABMSⅡは相関関係にあり,急性期病院退院時のADL能力は,立ち上がり動作と起き上がり動作の自立度が影響していることが示された。【結語】大腿骨近位部骨折術後急性期におけるADL能力には,立ち上がりや起き上がりの動作能力を高める治療的アプローチが重要であることが示唆された。
ISSN:0915-2180
2189-5686
DOI:10.15049/artsjpta.30.0_6