大腿骨近位部骨折術後患者の歩行予後予測
【目 的】 CAS を用いて退院時の自力歩行獲得におけるカットオフ値と必要な評価期間を検討 すること. 【対象と方法】大腿骨近位部骨折を受傷し当院で手術及びリハビリテーションを実施した 33 名を 対象とした.基本情報に加えて,Hb値,Ab値,MMSE,手術待機期間を調査した.また,術後7日間CASを測定し,術後3,5,7日間の累計得点をそれぞれ3,5,7-daysCASとした.退院時における歩行能力として,介助群と自力群に分類し比較を行った.3,5,7-daysCAS のスコアを説明変数,退院時における歩行時の介助の 有無を目的変数として ROC 曲線を作成しカットオフ値を算出した. 【...
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Published in | Journal of Physical Therapy Association in Oita Vol. 17; pp. 28 - 33 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
Oita Physical Therapist Association
2024
公益社団法人 大分県理学療法士協会 |
Subjects | |
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ISSN | 1349-4783 2434-5431 |
DOI | 10.32227/oitaptj.17-5 |
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Summary: | 【目 的】 CAS を用いて退院時の自力歩行獲得におけるカットオフ値と必要な評価期間を検討 すること.
【対象と方法】大腿骨近位部骨折を受傷し当院で手術及びリハビリテーションを実施した 33 名を 対象とした.基本情報に加えて,Hb値,Ab値,MMSE,手術待機期間を調査した.また,術後7日間CASを測定し,術後3,5,7日間の累計得点をそれぞれ3,5,7-daysCASとした.退院時における歩行能力として,介助群と自力群に分類し比較を行った.3,5,7-daysCAS のスコアを説明変数,退院時における歩行時の介助の 有無を目的変数として ROC 曲線を作成しカットオフ値を算出した.
【結果】介助群12名,自力群21名となった.2群間においてMMSEと3,5,7-daysCAS に有意な差を認め,退院時の自力歩行を獲得可能なカットオフ値は,3-daysCAS は 6 点,5-daysCAS は 12 点,7-daysCASは18点となった.
【結語】 CAS は大腿骨近位部骨折術後 3 日目と早期から歩行予後予測ができる有用な指標と なることが示唆された. |
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ISSN: | 1349-4783 2434-5431 |
DOI: | 10.32227/oitaptj.17-5 |