デザイナーのための混同色学習ゲームの学習効果

デザイナーが配色をする際に,色覚の多様性に配慮し,カラーユニバーサルデザインを実践することが望まれている.デザインする際に使用する配色が混同色かどうかの判断にはソフトウェアが使われており,試行錯誤の上に配色を決定する必要がある.しかし,デザイナーが自ら混同色かどうかを判断できるようになれば,より効率的に配色決定ができると考えられる.そこで,我々は混同色を学べるゲームアプリを開発した.本研究では,このゲームアプリの学習効果について調べた.実験では,ゲームアプリをインストールしたiPhoneを用い,2つのゲームモードをそれぞれ15回ずつ15日間,色覚正常の被験者3名にプレイしてもらった.結果は,僅...

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Published in日本色彩学会誌 Vol. 41; no. 6; pp. 59 - 60
Main Authors 桂 重仁, 須長 正治
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published COLOR SCIENCE ASSOCIATION OF JAPAN 2017
一般社団法人 日本色彩学会
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ISSN0389-9357
2189-552X
DOI10.15048/jcsaj.41.6__59

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Summary:デザイナーが配色をする際に,色覚の多様性に配慮し,カラーユニバーサルデザインを実践することが望まれている.デザインする際に使用する配色が混同色かどうかの判断にはソフトウェアが使われており,試行錯誤の上に配色を決定する必要がある.しかし,デザイナーが自ら混同色かどうかを判断できるようになれば,より効率的に配色決定ができると考えられる.そこで,我々は混同色を学べるゲームアプリを開発した.本研究では,このゲームアプリの学習効果について調べた.実験では,ゲームアプリをインストールしたiPhoneを用い,2つのゲームモードをそれぞれ15回ずつ15日間,色覚正常の被験者3名にプレイしてもらった.結果は,僅かではあるが学習効果が認められた.学習効果が小さかった原因として,ゲームの難易度が高く,短期間の学習では十分に混同色を覚えることが難しかった可能性が考えられる.
ISSN:0389-9357
2189-552X
DOI:10.15048/jcsaj.41.6__59