脳卒中片麻痺患者の歩行時の麻痺側下肢関節角度と足底圧力変化
【目的】快適歩行速度が 2.8 km/hである片麻痺者と健常成人で運動学的パラメーター変化と足底圧力変化にどのような差があるのかを検証し,本症例ではどのような歩行練習が必要かを検討した。【方法】片麻痺者と健常成人で歩行の比較を行った。測定は圧力分布計測機能を有したトレッドミル上で歩行試験を行い,二次元動画解析ソフトを用いて麻痺側膝・足関節,Trailing Limb Angle(TLA),足底圧力の変化の解析を行った。統計解析は片麻痺者と健常成人間の2群間比較を行った。【結果】本症例は健常成人と比較して,立脚終期の足関節背屈角度のピーク値までのタイミングが速く,前足部圧力のピーク値が低かった。...
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Published in | Physical Therapy Yamaguchi Vol. 3; no. 1; pp. 15 - 21 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
Yamaguchi Physical Therapy Association
25.02.2025
一般社団法人 山口県理学療法士会 |
Subjects | |
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ISSN | 2758-3945 |
DOI | 10.57465/ptyamaguchi.3.1_15 |
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Summary: | 【目的】快適歩行速度が 2.8 km/hである片麻痺者と健常成人で運動学的パラメーター変化と足底圧力変化にどのような差があるのかを検証し,本症例ではどのような歩行練習が必要かを検討した。【方法】片麻痺者と健常成人で歩行の比較を行った。測定は圧力分布計測機能を有したトレッドミル上で歩行試験を行い,二次元動画解析ソフトを用いて麻痺側膝・足関節,Trailing Limb Angle(TLA),足底圧力の変化の解析を行った。統計解析は片麻痺者と健常成人間の2群間比較を行った。【結果】本症例は健常成人と比較して,立脚終期の足関節背屈角度のピーク値までのタイミングが速く,前足部圧力のピーク値が低かった。膝関節では遊脚期の膝関節屈曲のタイミングが速く,屈曲角度が小さいことが確認された。またTLAも健常成人と比較し小さかった。【結論】本症例の場合ではpush-off時の足関節底屈モーメントに主眼を置いてトレーニングを行った方が良いと推測された。 |
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ISSN: | 2758-3945 |
DOI: | 10.57465/ptyamaguchi.3.1_15 |