南西アラスカにおける「財宝」の起源と神聖性

本発表では南西アラスカのアリュートとユピック社会で用いられた狩猟帽を比較することで、狩猟採集民社会における財宝の性質と起源について考察する。結論として財宝は社会の複雑化に伴い出現するが、より平等主義的な社会でも見られる「聖物」から発展していると主張する。北方狩猟民の大型獣狩猟は神聖性を帯びており、狩猟採集社会では大型獣狩猟に関係する物品が聖物化し、財宝化していくというプロセスが見出せる。...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inAbstracts of the Annual Meeting of the Japanese Society of Cultural Anthropology Vol. 2023; p. F02
Main Author Noguchi HIroya
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published THE JAPANESE SOCIETY OF CULTURAL ANTHROPOLOGY 2023
日本文化人類学会
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN2189-7964
DOI10.14890/jasca.2023.0_f02

Cover

More Information
Summary:本発表では南西アラスカのアリュートとユピック社会で用いられた狩猟帽を比較することで、狩猟採集民社会における財宝の性質と起源について考察する。結論として財宝は社会の複雑化に伴い出現するが、より平等主義的な社会でも見られる「聖物」から発展していると主張する。北方狩猟民の大型獣狩猟は神聖性を帯びており、狩猟採集社会では大型獣狩猟に関係する物品が聖物化し、財宝化していくというプロセスが見出せる。
ISSN:2189-7964
DOI:10.14890/jasca.2023.0_f02