レーザーマイクロプローブ質量分析法の構造解析への応用

レーザーマイクロプローブ質量分析法において原子,分子の脱離イオン形成やフラグメンテーションに最も影響を与えるレーザー強度の変化について特性的スペクトルを与える条件の検討を行った。その結果,レーザー強度がしきい値を超える範囲でできるかぎりエネルギーが小さいほうが特性的スペクトルパターンを与え,ニトロ多環芳香族化合物では官能基の数に対するスペクトルの差が明らかに認められた。又,鉄鋼中介在物についても同様にレーザー強度を小さく抑えることにより酸化物に関する特性的ピークが検出され,本法により元素分析のみならず構造解析に関する情報まで得ることができ,極めて有効な分析法であることが認められた。...

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Published in分析化学 Vol. 34; no. 1; pp. 26 - 31
Main Authors 麻蒔, 立男, 古谷, 史郎, 灘原, 壮一, 古谷, 圭一, 菊地, 正
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本分析化学会 05.01.1985
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ISSN0525-1931
DOI10.2116/bunsekikagaku.34.26

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Summary:レーザーマイクロプローブ質量分析法において原子,分子の脱離イオン形成やフラグメンテーションに最も影響を与えるレーザー強度の変化について特性的スペクトルを与える条件の検討を行った。その結果,レーザー強度がしきい値を超える範囲でできるかぎりエネルギーが小さいほうが特性的スペクトルパターンを与え,ニトロ多環芳香族化合物では官能基の数に対するスペクトルの差が明らかに認められた。又,鉄鋼中介在物についても同様にレーザー強度を小さく抑えることにより酸化物に関する特性的ピークが検出され,本法により元素分析のみならず構造解析に関する情報まで得ることができ,極めて有効な分析法であることが認められた。
ISSN:0525-1931
DOI:10.2116/bunsekikagaku.34.26