咀嚼筋圧痛検査における手指圧キャリブレーション効果に対する統計学的検討
目的: 手指圧キャリブレーション前と直後の比較では, 直後の手指圧のばらつき幅が狭まり, 手指圧が目標値に収束することを統計学的に示すこと。 方法および対象: 対象は臨床歯科医師29名をボランティアとして用いた。対象者は練習に自分が1.5kgと感じる手指圧をキャリブレーション装置手指圧モニタoffの状態で計測した。次いでモニタをonにして目視しながら1分間, 1.5kgの手指圧を練習した。さらに再びモニタoffで1.5kgを計測した。これらの測定は5回ずつ実施した。 統計学的検討: キャリブレーション前および直後値のばらつきにはBartlettの等分散検定を, 事後分布推定にはベイズ統計を用い...
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| Published in | 日本顎関節学会雑誌 Vol. 17; no. 3; pp. 209 - 214 |
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| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般社団法人 日本顎関節学会
20.12.2005
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| Subjects | |
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| ISSN | 0915-3004 1884-4308 |
| DOI | 10.11246/gakukansetsu1989.17.209 |
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| Summary: | 目的: 手指圧キャリブレーション前と直後の比較では, 直後の手指圧のばらつき幅が狭まり, 手指圧が目標値に収束することを統計学的に示すこと。 方法および対象: 対象は臨床歯科医師29名をボランティアとして用いた。対象者は練習に自分が1.5kgと感じる手指圧をキャリブレーション装置手指圧モニタoffの状態で計測した。次いでモニタをonにして目視しながら1分間, 1.5kgの手指圧を練習した。さらに再びモニタoffで1.5kgを計測した。これらの測定は5回ずつ実施した。 統計学的検討: キャリブレーション前および直後値のばらつきにはBartlettの等分散検定を, 事後分布推定にはベイズ統計を用いた。 結果: キャリブレーション前の平均値は1.61±0.56kgで, 直後は1.74±0.23kgであった。キャリブレーション前後での等分散性に有意差 (p<0.001) を認めた。キャリブレーション直後の分布は事前分布の1/24に, 事後分布は事前分布の1/27に区間幅が狭まり, その平均値は1.72±0.018kgであった。 結論: キャリブレーション直後の分散は有意に狭まり, 手指圧のばらつきは狭まった。また直後は目標値より高くなるが, キャリブレーションを繰り返すことで手指圧は目標値に近づくことが統計学的に示された。 |
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| ISSN: | 0915-3004 1884-4308 |
| DOI: | 10.11246/gakukansetsu1989.17.209 |