低周波音の聴覚閾値及び許容値に関する心理物理的実験 心身に係る苦情に関する参照値の基礎データ

低周波音のガイドライン作成に必要な基礎資料を得るため, 一般成人21人及び苦情者10人を対象に, 低周波純音及び狭帯域ノイズの「聴覚閾値」及び「居間・寝室の主観的許容値」及び「気になるレベル」を心理物理実験で測定し, パーセンタイル値による評価法の信頼性・妥当性を検討した。同時に, 複合音の許容値を測定して結果の整合性を検討した。その結果, 一般成人における寝室の許容値は再現性が高く, その10パーセンタイル値は苦情者の実験データにも適合し, 苦情現場の1/3オクターブバンド測定値で苦情対応の有無を良く識別した。また, ヨーロッパ諸国におけるガイドラインとも良く整合した。この結果は, 環境省に...

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Published in騒音制御 Vol. 30; no. 1; pp. 61 - 70
Main Authors 山田, 伸志, 犬飼, 幸男, 多屋, 秀人, 時田, 保夫, 落合, 博明
Format Journal Article
LanguageEnglish
Published 公益社団法人 日本騒音制御工学会 01.02.2006
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ISSN0386-8761
1883-7506
DOI10.11372/souonseigyo1977.30.61

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Summary:低周波音のガイドライン作成に必要な基礎資料を得るため, 一般成人21人及び苦情者10人を対象に, 低周波純音及び狭帯域ノイズの「聴覚閾値」及び「居間・寝室の主観的許容値」及び「気になるレベル」を心理物理実験で測定し, パーセンタイル値による評価法の信頼性・妥当性を検討した。同時に, 複合音の許容値を測定して結果の整合性を検討した。その結果, 一般成人における寝室の許容値は再現性が高く, その10パーセンタイル値は苦情者の実験データにも適合し, 苦情現場の1/3オクターブバンド測定値で苦情対応の有無を良く識別した。また, ヨーロッパ諸国におけるガイドラインとも良く整合した。この結果は, 環境省により公表された「低周波音問題対応の手引書 (2004)」に示されている,「低周波音による心身に係る苦情に関する参照値」として活用された。
ISSN:0386-8761
1883-7506
DOI:10.11372/souonseigyo1977.30.61